心象風景

なんですか、これ

安達としまむら -特典小説④『Abiding Diverge Alien』 感想-

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人の心が無い

あまりにも辛く、哀しい展開が描かれた際に、そのような感想が飛び交う光景をよく目にします。
発言者的には「鬼!悪魔!」程度のニュアンスで深い意図は無いと思うのですが、これに関して私としては語弊があると思っていて。
読者を楽しませ、昂らせ、癒し、驚かせ、焦らせ、惑わせる文章が書けるからこそ、他人の心を崖から突き落せる話を作る事ができるのではないでしょうか。鎬紅葉も人体の治し方を熟知しているからこそ人体破壊のエキスパートだったわけですし。
つまり、人の心を知らなければ書けないというわけでもあり、それは人の心を持ち得なければできない事なのだと思います。
人の心があるからこそ、人間だからこそ人の心が無いと言われる話が書けるわけです。
読者を嘆かせ、絶望させ、かき乱しているあたりは鬼や悪魔に違い無いかもしれないですけどね。
まぁ何が言いたいのかと言うと


入間人間先生には人の心があるなぁ!


という事です。名前に人間って付いてるし。

 

 

安達としまむら Blu-ray 4(特典なし)

安達としまむら Blu-ray 4(特典なし)

  • 発売日: 2021/03/03
  • メディア: Blu-ray
 

はい。アニメ安達としまむら4巻特典小説『Abiding Diverge Alien読みました。
情緒が見事に破壊されました。
前回の『ムラ』は至るべき場所へ至った事を見届けたために放心しましたが、今回はまた別の方向で放心しました。
大切なものを失い心に穴が空いたような、ノスタルジーの奔流に飲み込まれるような、そんな感覚だったと思います。
いや素晴らしかったです。素晴らしかったのは確かですが、個人的に咀嚼するのにとても疲弊しましたね。
その理由も含め、感想等をまとめておきたいと思います。

 

以前の安達としまむら記事はこちら。

kokoroch.hatenablog.com

kokoroch.hatenablog.com

kokoroch.hatenablog.com

 

公式の試し読み。

 

感想

チト前日譚(前編)

チトがあても無く生きていた理由です。
育ててもらった人が死に際に「生きろよ」と肩を強く押してくれました。
そのおかげで、チトヤシロと出会い、シマと出会い、宇宙は安定を取り戻しました。
この後の話を考えると、なんとも壮大かつロマンチックな話ですね。

晩年のしまむら(一日目)

脳内安達(女子高生)と会話をするしまむら。どうやら安達はもう既にいないらしい。安達どころか、私達の知るしまむらの家族知人友人はほとんどこの世にいません。妹さえも。
いやなんとなく覚悟はしていました。このシリーズでは今までしまむら死生観に触れてきていましたし、「今はまだ遠い未来の安達としまむらという内容でしたし。それでも、しまむらだけが残された世界というものを唐突に突き付けられると、心に大きな風穴が空いた気分になってしまいます。いや本当に6ページくらいで一旦読むの止めました。辛くて。
ただ一人、ヤシロだけが変わらない姿でほぼ毎日遊びに来てくれるようです。今はただ、ヤシロの存在が安心感の塊でもあり、どこか羨ましく思えるところもありますね。
ヤシロと見慣れたやり取りを交わしながら脳内で安達(女子高生)との会話も挟む老しまむら。年寄りなのに随分器用だな。
なんかヤシロが持ってきた妹のゲーム機を譲り受ける。何故ヤシロが妹の遺品を持っていたのかは謎ですが、恐らくこれも色々あったんでしょうね。描かれる事は無さそうですが、でも「しょーさんからは他にたくさんのものを頂きましたので」という言葉は二人の物語を感じられていいですね。
就寝前に脳内安達に報告をするしまむら。何というか、安達が生きていた頃は毎日布団で話をしながら眠りに落ちていた様子が伝わってきます。それ程までに、しまむらの日常には安達が刻まれているのでしょう。

晩年のしまむら(二日目)

翌日、ゲーム機を繋げるためのテレビを買いに行くしまむらとヤシロ。結局アダプターを買うだけで済んだらしい。途中、宇宙へ行くかどうかの話になったので宇宙編が始まるのかと身構えてしまった。
いざプレイし始めたゲーム、これはどう見てもドラクエ3ですね。勇者しまむら、僧侶安達、商人永藤、遊び人日野の4人パーティー、ついでに魔法使い妹、盗賊ヤシロも作って開始。いや他は分かるとしても魔法使いってしまむら妹は何を成したんだ。
「死ぬまでにクリアしたい」と言うしまむらに「急いだ方がいいかもしれませんね」と返すヤシロ。いきなり不穏な雰囲気を出すな。
その日の夜、眠れないしまむらはゲームを再開します。隣に安達(JK)を呼んで一緒に。
自分に死期が迫っているかもしれない事を安達に報告するしまむら。段々と安達の声が近づいてくる。脳内ではなく、直接耳に響いてきます。なんか描写が異様に生々しいんだけど入間人間先生死んだことあるの?
ちなみにここの書き方、というか鍵括弧を使った表現の仕方が本当に素晴らしかったです。文章のセンスが極まってる。
安達が先に逝ってくれてよかった事、安達が死んで泣いた事、犬の時の方が涙が出たかもしれない事を話し、そして、「最期までいてくれてありがとう」と安達は伝えました。しまむら「死んでからも側にいてくれてありがとう」と返します。うん、完全に今際のイベントでしかない。もうこっちはしまむらを見送るモードに入っている。
「もうすぐかなぁ」「さっきから安達の声が近くに感じる」と呟くしまむら。呼応するように消える安達、顔を上げるしまむら
どうやらしまむらは死の際から蘇ったようです。何しろ、いつでも側にいる愛する人が僧侶だったので。納得しかない。
しまむらが得たのは、死に傾けばいつでも安達と会えるという事。何もない日々を過ごしていたしまむらでしたが、この日は満足感を得られたようです。まぁ何より生きる気力が湧いたのなら良かった。

晩年のしまむら(三日目)

遊びに来たヤシロ、徹夜でゲームをしていたらしいしまむら。せっかく蘇生したのに無理をするな。
ヤシロがゲーム機を持ってきた理由、それはしまむらの誕生日だったかららしいです。『死間』の話と繋がったぞ。
そしてしまむらはドーナツと交換で宇宙の秘密を……ではなく、また安達に会えるかをヤシロに訊きます。会える、別のしまむらも安達と出会うとヤシロは答え、しまむらは自分じゃないのかとぼやきます。それに対してヤシロは、死んだ人には会えない、でも死んでない人には会えると返しました。テレビの受け売りも入っているのでどこまで本気かは分かりませんが、死んでない人には会えるという部分は重要な気がします。考察へ投げときますね。
ここでようやく、この特典小説シリーズにおける最重要キーワード「約束」が交わされます。どうやら、「どこかに出会えない安達としまむらがいたら見に行ってほしい」という約束だったようです。以前書いた考察通りではあったけど、改めて考えると宇宙の存亡に関わる約束という壮大な話で戦慄しますね。
何はともあれ、しまむらはまだしばらく悪くない老後を過ごしていけそうです。安達もヤシロもいる事ですしね。

チト前日譚(後編)

生きるために生きていたチトだったが、何の成果も無い惰性の日々は徐々に気力を奪い去っていく。そんな時に空から降って来た白い粒、発光する水色の少女。そう、チトとヤシロの出会いの瞬間です。「こんにちはーっ」と、どこかの誰かにかけていた挨拶を発しながら降りてきました。
しまむらとヤシロの約束は巡り巡ってチトの元へヤシロを遣わせ、ここからチトとヤシロは旅をして、シマと出会い、再び安達としまむらが構成されるのです。
全てが繋がりました。
安達としまむら」から始まり、その概念は次の安達としまむらへと受け継がれ、そして「安達としまむら」を構成していく。それら全てには始まりと終わりがあり、「再び」もある。そんな二人だけの、もとい多くの「安達としまむら」の話。それがこのシリーズの物語る世界なのだと思います。

考察とまとめ

神話じゃん!!!!!!!


そう、私達は神話の目撃者。始まりと終わり、そして再びの始まりを観測した者。
今回をもって謎は無事に解明されました。考察の余地ありますか?多少はありそうなので上で書ききれなかった感想も交えて頑張ります。


まずは年老いたしまむらまぁ見事にみんな死んでましたね。よく眠るしまむらだけが長生きしたみたいです。
そこに現れるイマジナリー安達。姿は女子高生。これは読者がイメージしやすいようにというのもあると思いますし、しまむらにとって一番記憶に沁みついている姿が女子高生の頃ということでもあるのでしょう。それにしても、安達の幻を見て会話している様がなんというか、危うい雰囲気がして初見は怖かったです。
ただ読み進めていくと、最低限の生活は送れているようですし、特段無気力になったわけではなさそうです。安達を失った当時はどうだったのか分かりませんが。あまり想像したくはないですね、悲しくなるので。
年齢はヤシロとの出会いから七十年近くらしいので、85、6歳あたりでしょう。誕生日も考慮するとプラス1歳といったところでしょうか。
ヤシロと宇宙へ行くかという話になったところで、安達はしまむらがいるならどこへでもついていくと答える。これ、脳内安達なので当然しまむらのいるところにはどこでも安達が現れるわけですが、それとは別にチトシマの話にも繋がる事なのだと思います。地球外の星で別の安達としまむらが出会っている事を、私達は知っているのですから。
ところで、しまむらは時の人になったらしいですね。9巻でヤシロが意味深な事言っていましたし、魔法使いですし、何か凄いことをしたのでしょうね。そのあたり、描いてくれると助かるんですけど。
あと何気にゲームプレイの合間で安達のブーメランと空き缶の行方が判明しましたね。引っ越しの際に持ってきたらしいです。笑う。しまむらも空き缶の事は覚えていないらしいですが、脳内安達が拗ねているあたりしまむらの脳はしっかり覚えているはずです。記憶にあるものと意識に浮かんでくるものは別だと何かで読みました。まぁしまむらの意識が覚えていたとしてもこの時点のしまむらなら安達らしいなぁで受け入れていたと思いますけどね。
再びイマジナリー安達に関して。この安達はしまむらが安達との経験を基にして構成した幻の安達です。安達は五年前に亡くなったらしいので、六十五年ほど連れ添ったわけですね。そのしまむらが作り出した安達なわけですから、それはもう再現率は限りなく本物に近いのでしょう。
つまり、イマジナリー安達の発言は、本物の安達の発言と捉えて問題無いのだと思われます。ただ、このイマジナリー安達が本当にイマジナリーなのかも疑わしく、死に近づいたしまむらの前に実感のある存在として現れています。本当に幽霊としてしまむらの脳内に住み着いているのか、死に際の感覚すらもしまむらの妄想なのか、どうなのでしょうね。しまむらとしては、幽霊はいて、死に傾けばいつでも会えるのかもしれないと結論付けていますが。
どちらにしろ、安達がしまむらに伝えた感謝の気持ちは本物なのでしょう。勿論、しまむらが安達に伝えたものも。
安達は死の近くで待っているし、現世に留めてくれるよすがでもある。死後強まる念みたいな奴だな。
あと安達が死んだ当時についても触れられてましたね。しまむらはあまり泣かなかったらしいです。正確に言うと、泣けるほど元気がなかったという事らしいですが、これはそのままの意味でそれ程までに消耗しきっていたということでしょうね。あのしまむらがそこまで悲しんでいたという事実を思うと、安達が嬉しくなる気持ちも分からなくはない。なにしろ自分の死を悲しんでくれているのですから。
それと少し触れられていた犬の話。ゴンのことでしょうね。イマジナリー安達が知っているという事はいつか安達に話したのでしょう。個人的に安達にはゴンの事を知っておいてほしかったので良かったです。
そして問題の「死んでない人には会える」について。難しいですね。
別の安達としまむらの話なのか、幻でも安達と会えるなら安達は死んでいないという話なのか、はたまた単純にそのままの意味なのか。
私の解釈としては、しまむらがこの世にいて安達を忘れない限り安達はこの世界に生きている、という意味で飲み込みました。実際にしまむらは安達と会えていますし、しまむらが安達を忘れる事は無いでしょう。つまり、しまむらがこの世からいなくなる時こそが安達の死であるという話です。某ひとつなぎの大秘宝でも「人はいつ死ぬと思う?」「人に忘れられた時さ」とありますし、もうそういう事にしておいてください。
最後にしまむらとヤシロの約束の内容が明かされました。「安達に会えない自分がいたら様子を見に行ってほしい」というものでしたね。実際は出会うまでの手助けまでする事になりますが。というわけで、チトはしまむらでシマは安達という事になるのでしょうか。そんな単純な話ではないかもしれませんが、難しい考察は以前に行ったので今はもう単純に考えておきます。
「約束」が無ければチトは野垂れ死んでいたかもしれないですし、どれだけ遅くなってもシマと出会っていたかもしれません。それでも、「すべての」始まりは「再びの」始まりへと繋がりました。しまむらの交わした「約束」がこの宇宙の安定をもたらしたのですから、島村抱月は紛れもなく勇者なのだと思います。

 

めちゃくちゃ長くなったな。誰だよ考察の余地無いとか言ってた奴は。
私は死別を扱った展開が苦手です。常に死と隣り合わせのバトル作品なら平気ですが、平和な作品で死別を描かれると心臓が締め付けられます。百合作品どころか、ラブコメ全般を見ても老後の死別まで描いた作品なんてほとんど無いでしょう。私は今回が初めてです。なので、今回の話は読んでいて本当に辛いものがありました。
しかし実情を見ると、安達は苦しまずに死ねたし、最期までしまむらと一緒にいられました。大好きな人と添い遂げられたわけです。
しまむらは安達に先立たれながらもイマジナリー安達と共に生きていますし、死に近づくことで安達と出会える、そんな明るい老後を見出しました。
そして何も変わらず元気なヤシロがいます。ヤシロがいたから、しまむらは生きられているのかもしれません。ありがとうヤシロ。
そんな七十年後でした。どう見てもハッピーエンドですね。みんな幸せなのですから。なのに何故こんなにも寂しい気持ちになるのでしょうか。考えると辛いので、ハッピーエンドのまま思考を途切れさせておきます。
とりあえず逆じゃなくて良かった。しまむらが先立っていたら安達は生きていられなかったと思います。いや老後の安達なら案外強く生きたりするかもしれない。どちらにしろ、それを知る由もありませんけどね。
何はともあれ、安達としまむらの幸せな未来は、二人が添い遂げる未来は確約されました。
その中でも特別強い印象を残した描写が、しまむら「また安達に会えるかな」とヤシロに尋ねる場面です。安達と関わることで人生が狭くなるだの可能性が固定されるだの人間関係が破綻するだの言っていたしまむらが、安達と二人きりなら一人きりでいいと考えていたしまむらが、いざ一人きりになった世界で望むのは安達との再会だったわけです。長い時を経て育んだ愛が伝わってきます。きっと良い時間を共有してきたのでしょう。
「別のしまむらが安達と出会う」と答えるヤシロにしまむらは落胆しましたが、私達は知っています。安達としまむらが築いた想いは、別の安達としまむらの中にも確かに存在する事を、チトとシマを通して知っているのです。なので、いつか本当に安達としまむらが再会する日もあるかもしれませんね。

あ、忘れてた。タイトルについて。『Abiding Diverge Alien、意味は「永遠の、分岐する、宇宙人」といった形になります。「Diverge」は通常自動詞として使うため、目的語の前に前置詞を置いて使います。なのでこの場合は直訳よりもニュアンスとして訳すのが妥当でしょう。最初は「宇宙人との永遠の別れ」かと思いましたが、そんな内容ではなかったですね。分岐をメインに考えた方が良さそうです。まぁ「安達としまむら」の始まり、ヤシロとの約束、「安達としまむら」の再開を考えると、ヤシロとの出会いにより先の「安達としまむら」全てが影響を受けるような世界に分岐した、というようなニュアンスなのかなと。もしくは分岐が並行世界を意味していて、どの世界でもヤシロが二人を助けてくれる的な?読み取れるかそんなの。
あともう一つ、チトとシマに関して前回の記事で最終回か?みたいな事を言いましたが、本当に前回が最終回でしたね。冗談のつもりだったので正直少し驚きました。それだけです。

 

最初にも少し触れましたが、ここまで繊細に死別と晩年を描け、人の心を揺さぶる話が書けるというのは人の心があるからこそなのでしょう。読む方としては辛いものがありますが、それは実に素晴らしいことです。
1巻発売時から追いかけてきた作品の終着点を見届ける事ができて光栄に思います。ただし、本編はまだまだ続くようです。樽見との決着(もはや消化試合)とプラスαで10巻か11巻で完結かと思っていましたが、作者的にはどうやら12巻以上は続けたい意気込みがあるようです。有難い話ですね。最低でも高校卒業まで描かれたら嬉しい。
それにヤシロとしまむら妹の話も見たいですね。2033年の件もありますし。
あと書く機会が無いのでここに書いておきますが、入間の間で公開された短編しまむら母に安達との関係がほぼバレてて笑いました。
次の感想記事は10巻発売後になりそうです。
それまでは細々と二次創作でもして過ごしていると思うので、よろしければpixivであだしま小説でも読んでみてください。私にしては珍しく固定アカウントで創作活動をしています。

 

 

 

 

 


今後ドラクエ3をどんな気持ちでプレイすればいいんだ

ぼっち・ざ・ろっく! -真っ赤な空を見ただろうか-


BUMP OF CHICKEN「真っ赤な空を見ただろうか」

 

『ぼっち・ざ・ろっく!』の文字が見えるまで飛ばしていいです)
1950年代、黒人音楽を起源とした新しい音楽、ロックミュージックが誕生。ロックミュージックはエルヴィス・プレスリーの登場により爆発的にアメリカに広まっていく。続けて現れたチャック・ベリー、リトル・リチャードらにより、ロックの生み出す熱狂は更にエスカレートしていった。
1960年代、一度は落ち着きを見せたロックミュージックだったが、その静謐は彼らによって破られた。そう、ビートルズの出現、そして渡米である。ビートルズは瞬く間にアメリカを制覇。その偉業はイギリスにも伝わり、アメリカもイギリスも空前のロックブームを引き起こす。その中でローリング・ストーンズザ・フージミ・ヘンドリクスボブ・ディランのような、後に名を遺す偉大なアーティスト達が現れ、ロックブームは極限まで過熱していく。
1970年代、電子楽器の発展によりハードロック、パンクロックが生まれ、ロック黄金期を迎える。エアロスミスレッド・ツェッペリン、クイーンを代表とするアーティスト達により世界は音楽の熱に浮かされた。
その後、2000年にかけてニルヴァーナレッド・ホット・チリ・ペッパーズグリーン・デイ、オアシス、ボン・ジョヴィリンキン・パークなどのバンドが次々と台頭。ロックの嵐は様々な愛、思想、哲学、芸術を世界中に刻み込んだ。
そしてその流れは日本にも波及していく。1980年代から1990年代にかけて日本でバンドブームが巻き起こる。ブルー・ハーツ、サザンオールスターズらがブームに火をつけ、Mr.Children、B'z、ウルフルズ等が活躍、X JAPANGLAY、L'Arc~en~Cielなどのヴィジュアル系バンドも出現。日本においてもロックミュージックは音楽ジャンルとしてその立ち位置を確立させた。
2000年代に入り、かつての熱狂は失ったものの、依然として人気ロックバンドが現れ続ける。そしてロックの波は漫画やアニメ、映画などのサブカルチャーへと浸透。BECKNANAデトロイト・メタル・シティなどバンドをテーマとした作品が注目を集めた。
黒人音楽から若者の音楽へ、若者から大衆へ、大衆音楽から世界的な文化へ、そんな道を歩んできたロックミュージックは、サブカルチャーを通してついにオタクコンテンツへと影響を与える。そう、2009年に放送されたアニメ、『けいおん!』である。
アニメ『けいおん!』の放送を機に、オタク達の興味は軽音楽へと向けられた。楽器を始める者、軽音楽部やバンドサークルへ入る者、バンドを結成する者。かくして、軽音楽はオタクの一面として、オタクは軽音楽の一面として、両者の認識を阻んでいた壁は崩れ、その概念は融合を果たした。その後もけいおん!の後に続くようにバンドを題材としたアニメや漫画が次々と排出される。今では声優が実際にバンドを組んでライブを行うコンテンツまで存在する(一応、けいおん!も行っていたが)。
そんな現在、起源から脈々と受け継がれてきたロックの魂を宿す、新時代のコンテンツがここにある。
その名も、ぼっち・ざ・ろっく!

導入終わり。
マジでここまで長かった。
というわけで『ぼっち・ざ・ろっく!』の紹介記事です。お疲れさまでした。


BUMP OF CHICKEN「ロストマン」

作品紹介

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動画投稿サイトで評判のギタリスト、「ギターヒーロー」こと後藤ひとりはギターだけが心の拠り所の孤独な少女であった。ある日、ギタリストを探していた伊地知虹夏に出会い、彼女のバンド「結束バンド」に加入。バンドメンバーの山田リョウ、喜多郁代と共に、ひとりは新たな世界へと歩んでゆく。

はまじあき『ぼっち・ざ・ろっく!』1巻(芳文社)より

 

既刊2巻。
2021年2月25日に3巻が出るそうです。

 

ここではまず、各巻に触れる前に作品の魅力を伝えていこうと思います。
ポール・マッカートニーが「漫画を勧める時はまず最初に愛を歌うんだ」みたいな事を言ってた気がするので。言ってなかったかもしれない。

主人公が人間じゃない

はい。言葉通りの意味です。
顔が崩壊する、ツチノコに変化する、身体が粉のように崩れて死ぬ、そして普通に生き返る、爆発四散もする。
なんと、これらは荒唐無稽なギャグ描写ではなく、作中で実際に起きています。ボボボーボ・ボーボボみたいなものですね。
作者もこう言ってますし。

主人公の人間性が壊滅的に残念

友達がいない、頭が悪い、社会に尋常じゃない程の恐怖心を抱く、でも友達は欲しい、いざ動くと奇行に走る、承認欲求が強い等々。
そしてそんな主人公、後藤ひとり(あだ名はぼっち)の目標は高校退学です。社会不適合者の鑑みたいな存在だな。
あ、容姿は美少女らしいです。人外の身体を持つ者ですが。
それとギターも上手いし、いざという時は頼りになったりならなかったりします。
悪い子じゃないんです。ただひたすらに残念だけなんです。そこが魅力的なのです。

個性豊かな登場人物たち

終わりきった人間性に抗う孤独のギターヒーロー後藤ひとり
良い子でツッコミ役のドラム、伊地知虹夏(いじちにじか)
金遣いの荒さにより万年金欠、天性のヒモ気質、雑草や山菜が主食、まさにベースの擬人化。ヤバい奴No.2、山田リョウ
陽キャの皮を被った狂人。初対面からぼっちの扱いが酷い、何食わぬ顔で奇行に走ったりするなどまともな顔してどこかおかしいボーカル兼ギター、喜多郁代(きたいくよ)
彼女たちこそこの作品のメイン、結束バンドである。
結束バンドだけでもだいぶ濃い登場人物が揃っているのですが、サブキャラも負けていない。少ない登場回数で妙に印象を残していく父親やら、作中でほぼ酔っぱらっている女やら、14歳と言い張って接触してくる成人済みのフリーライターやら、異常にあくの強いモブやらが出てきます。醤油の原液でも飲まされてるのかな?
さて、彼女たちの苗字を見て何かに気付いたでしょうか。そう、実在のバンドのメンバーと全く同じ名字なのです。
結束バンドと同じく、4人組のロックバンド。
2000年代に若者から支持されたあのバンド。
有名アニメとのタイアップもしているバンドと言えば、そう

 

 

 

 


ASIAN KUNG-FU GENERATIONです!


ASIAN KUNG-FU GENERATION 『遥か彼方』


ぼっち・ざ・ろっく!がアニメ化した暁には是非ともタイアップしてほしい。
まんがタイムきらら原作アニメのOPでアジカンが流れるの観たいですよね。
観たくない?
観たいでしょ!?

凄まじくテンポが良い

まんがタイムきららMAX連載の漫画なので、例に漏れず4コマ漫画なのですが、非常にテンポが良い
4コマ漫画でテンポを良くするのって難しいと思うんですよね。コマ数は決められていますし、一行ごとにオチをつけなきゃいけない。一ページに小さいコマがずらっと並んで目が疲れるとか、まぁ意外と読むのに時間がかかると思います。日常系が多いので起伏の少ない話が続いたりするのも、場合によっては退屈になったりするかもしれません。
ですが、ぼっち・ざ・ろっく!は4コマ漫画でありながら、自然とすらすら読めてしまうような流れで構築されています。
いやこの漫画は割と4コマ縛りを破ってるところありますが、それでもテンポの良さは随一です。
短くも特徴的な台詞を用いたり、ビジュアル的に分かりやすいギャグを入れたり、時には4コマ縛りを破って構図重視のつくりにしたりと様々な工夫が伺えます。
正直、初めて読んだ時は衝撃を受けました。4コマ漫画をここまで心地良く読むことができるのかと。
4コマ漫画の新時代を、この漫画は切り拓いてくれるかもしれません。

決めるところは決める

この漫画は上がってくる、そう確信したのもこれがあるからです。
基本ギャグ調で進んでいくこのぼっち・ざ・ろっく!ですが、縦軸の話があり、ストーリーとしての山場があります。そこに普段のコミカルな雰囲気が介在する余地はなく、シリアスが空気を支配します。
そんなシリアスをぶち破るのは我らがギターヒーロー、主人公・後藤ひとりが魅せるロックの真骨頂。
ここぞというところで決めるぼっちは本当に格好良い。顔面崩壊発狂していた姿とか完全に記憶から消し飛びますね。これは男女問わず学校中の人気者でラインの友達数は1000人越え彼氏はバスケ部のエースの超リア充女子に違いない。
フレディ・マーキュリーも天国でShe's a Guiter Queenて言って拍手してる。


Acacia

各巻の感想

1巻

ひたすらギターの練習をしていたら友達一人できず中学生活が終わっていた後藤ひとり高校デビューに失敗してぼっち街道まっしぐらだった。公園で途方に暮れていたところ、他校の生徒である伊地知虹夏にギターのヘルプを頼まれ、結束バンドの一員として出演する事に。ベースの山田リョウもいます。
いやもう開幕からぼっちのクセが強い。ラインスタンプ用みたいな発言を連発してくるし、ゴミ箱に入るし、ダンボール被って出演するし。もはや一周回って輝いてるよ。
段々奇行が目立ってきたぼっちはボーカルギター調達のために同級生で陽の者である喜多郁代接触。初対面のぼっちを探す時ゴミ箱を開ける郁代。この時点でおかしい女である事が分かる。
郁代が以前、結束バンドから逃げたボーカルギターだと判明。なんやかんやあって元の鞘に収まる。この辺りからぼっちの顔面崩壊芸が始まる。この時はまだ漫画的な表現だと思ってた。
その後は郁代のギター練習に付き合ったり、アー写を撮ったり、作詞したり、ライブのオーディションを受けたりします。この間、絶えずぼっちの株は下がり続けます。ついでに山田リョウの株も下がりました
そしてついにぼっちに試練が降りかかります。それはなんと、ライブのチケットを5枚売ること。友達がいない人間になんて酷な事させるんだ。昨今のジャンプ漫画くらい鬼畜な展開だろこれ。
路地裏で途方に暮れるぼっちはそこである人物に絡まれました。酔っぱらいのヤバい奴登場です。流れで路上ライブをさせられ、ファンもできて、チケットも売れた。こうして少し成長したぼっちは仲間に信頼されていなかった。結束しろ。
あとはぼっちの家に初めて友達が来る話とか、ライブとか打ち上げとかあります。最後に判明したぼっちの顔の真実には、13日の金曜日におけるジェイソンの正体がジェイソンじゃなかった時並の衝撃を受けましたね。

記念すべき1巻です。当時、話題になっていたので買いました。
ギャグのキレの良さ、テンポの良さ、キャラの可愛さ、演出の上手さ、そのあたりに魅了されて久々に4コマ漫画で惚れこみました。
褒めるべき点は上で語ったので割愛。とにかく良い漫画と出会えたという事です。


BUMP OF CHICKEN「ギルド」

2巻
ぼっち・ざ・ろっく! (2) (まんがタイムKRコミックス)

ぼっち・ざ・ろっく! (2) (まんがタイムKRコミックス)

 

夏休みが終わる事に絶望して死にかけているぼっち、そんな場面から始まる2巻。
なんとこの巻には山場が二つあります。一つは文化祭ライブ、もう一つはぽいずん♥やみ襲来
まず文化祭に向けてぼっちが死にます。郁代はぼっちを棺桶に入れて看取ります。
続いて迫る中間テスト。赤点回避のために勉強会を行う結束バンド。郁代はモールス信号でドラムの才能が開花。リョウは東大受験を目指すことに。
文化祭ではぼっちがメイドに扮装、美少女ぶりを発揮する。二行くらい。
そして文化祭ライブが始まるが、なんとぼっちにトラブル発生。ここの郁代が格好いい。1巻ではズタボロだったギターの腕を思い返すと、中々感慨深いものがあります。まだ2巻なのに。当然、ここで終わるぼっちではありませんでしたね。超絶テクを披露して場を持ち直しました。そして伝説へ……。
この時点でだいぶ満足したのにまだ半分くらいページが残っていたので戦慄しました。残りのページぼっちのヤバい顔で埋め尽くされてたりしない?
ギターを買いなおしたり、マイニューギアしたり、ぽいずん♥やみが登場したりします。
いやマジでキツいです、ぽいずん♥やみ。読んでて「きっつ!!!!」って声出ましたからね。むしろ出なかった人いないんじゃないですか?出てなかったらそれはそれで凄いですね、趣味が。
まぁでも、ぽいずん♥やみが指摘したことは的を射ていて、結束バンドが次のステージへ進むために必要な事だったと思います。そろそろ結束できたか?

2巻になってもテンポの良さとギャグのキレは健在。本物ですね。
ぼっちは多少成長した感があり、結束バンドも仲を深め、徐々に話の広がりを見せました。次はどうなるんでしょうね。あ、私は本誌読んでるので知っていますけど。
ちなみにこの巻で何より好きなのは、ぼっちが承認欲求に負けて20万円をドブに捨てる話です。救いようのないでしたね。いや100%ぼっちが悪いので救えないのはぼっちの人間性だけですが。好きすぎて月に一回は読んでる。


BUMP OF CHICKEN『車輪の唄』

まとめ

この漫画は、私の中で停滞していた4コマ漫画というジャンルに対して新たなる境地を示してくれました。
そのおかげか、2016年あたりからやめていたまんがタイムきららMAXの購読を再開するに至り、今ではサブスクでまんがタイムきらら各誌を毎月読んでいます(BOOK WALKERの読み放題サービスで読めます)。
そのくらいにはハマったと思います。4コマ漫画でここまで刺さったのはかなり久々かもしれない。
あと何気に好きなのが、扉絵が邦ロックバンドのMVのワンシーンをオマージュした絵になっているところだったりします。アジカン『リライト』サカナクション新宝島UNISON SQUARE GARDENシュガーソングとビターステップBUMP OF CHICKEN『天体観測』あたりは有名なので気付いた人も多いのではないでしょうか。
ちなみに、最近は洋ロックのCDジャケットをオマージュもしているようで、3巻のゲーマーズ特典はニルヴァーナNEVERMINDでした。

人気を踏まえると、アニメ化はもうほぼ確定と見て間違いないでしょう。今年か遅くても来年には来そうです。アジカンのOP、楽しみですね。
アニメ化さえすれば、結束バンドはたちまち日本中、いや世界中に広まるでしょう。そうなれば武道館などただの通過点、ゆくゆくは世界ツアー、そしてローリングストーンへの掲載、ウォール・ストリート・ジャーナルの一面。彼女たちの輝かしい未来はすぐそこで待っている。そして私たちは古参面して「昔の方が味があった」とか呟きながら嘆くのだ。


BUMP OF CHICKEN「Aurora」

 

 

 

 

 

 

 

BUMP OF CHICKENが好きです。

安達としまむら -特典小説③『ムラ』 感想-

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皆さんお元気でしょうか。
私は今、宇宙にいます。
地球を内包する銀河とは違う、どこか遠い別の銀河。恐らくそんな場所です。
目の前には燦々と輝く極大の光。これがこの辺りの星系の中心となっている恒星なのでしょう。不思議と身体も瞳も焼かれる事はありません。
周囲を見渡すと、青い星、黄緑の星、茜色の星、亜麻色の星、臙脂、京紫、煤竹、様々な色の星が楕円軌道に乗り漂っています。
瑠璃色の星は灼熱の星。太陽系で言えば金星が近いでしょうか。
山吹色の星は巨大なガスの星。これは木星を想像してもらえればこの景色と一致するかと。
そして緋色の星。どうやらこの星には生命体が文明を築いているようです。ヒトが住んでいるのかは分かりませんが、ここもきっと、地球と変わらず命の営みがあり、繋がりがあり争いがあり、そして愛があるのだと思います。
私たちの住む世界の外にはこうして星が在って、銀河が在って、また違う銀河が在って、宇宙は止まる事無く膨張していて、そんな知らない場所でも私達とは異なる私達が誕生して――。

 

ふと目が覚めた。
目に映るのはよく見た部屋の天井。どうやらいつの間にか意識が飛んでいたようだ。
一呼吸置き、さっきまで何をしていたのかを思い起こす。たしか、本を読み終わったところだった。
そう、アニメ安達としまむら3巻特典小説『ムラ』を。

 

安達としまむら Blu-ray 3(特典なし)

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  • 発売日: 2021/02/03
  • メディア: Blu-ray
 

  
読みました。
ヤヴァかったです。
ヤバかったので、感想とかをまとめようと思います。

 

ちなみに以前の安達としまむら記事はこちら。

kokoroch.hatenablog.com

kokoroch.hatenablog.com

 

公式の試し読み

 

感想

未来パート(前編)

お馴染みの3700年後のどこか。
チトシマと出会えたはいいが、どう接すればいいか分からず滝の裏側でサボっていた。
そこにヤシロがやって来る。チトはヤシロとの会話の中で、チトがシマで出会った意味を教えられます。
このあたり、完全に『運命』の話ですね。運命についての詳しい話は以前の記事で散々語ったのでここでは触れませんが。
チトはシマと出会うために生まれてきて、ヤシロは二人を出会わせるためにここに来たと。安達としまむらの再演といったところですかね。
何やらチトとシマが出会うことで欠けた丸が綺麗な丸になる、そんな話らしい。
この辺は少し考えることが多いので後ほど考察で。

しまむら家にて

場面は現代に移り、安達がしまむらの家に押し掛けてきたところから始まります。
挙動不審な様子で、温泉に行こうと安達がしまむらを誘いました。しまむらは承諾しました。安達が帰りました。
……ツッコミどころ、とにかくツッコミどころが多い!!!!!
まずしまむら、温泉旅行と「そういうの」が繋がるあたり安達に負けないくらい頭がピンク色
そして「きっと好きだし」ではない。どう見ても大好き以外の何にも見えないのですが。
「いいか、行こう」、いいんだ。
平静を装いながら部屋出て扉を閉めた瞬間、大慌てで去っていく安達は光景が目に浮かぶようで面白かった。
準備として「勉強」について考え始めるしまむら。ヤる気満々すぎる。
「またわたしの裸を見たいんだなぁ」、裸を見てその先に進みそうですけど。

……まぁなんというか、随分踏み込みましたね。まだキスもしてないのに体の関係にまで進展しようとは
キスは少し前に済ませていた

 


え?

 

 

 


キスは少し前に済ませていた

 

 

 

 

 

 

 

……………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

衝撃の事実に思わず身体が飛び跳ねて、思いっきり机に膝をぶつけた。
痛かった。

旅館の部屋

近場の温泉旅館にやって来た安達としまむら
なんやかんやあって安達がぶっ倒れる。ここの描写勢い良すぎて笑った。
いやなんか、安達は当然として、しまむらもだいぶ意識してますね。安達が自分の事をそういう目で見ているのかとか、どういう雰囲気がいいのかとか真剣に考えてるあたり、もうその事で頭がいっぱいの様です。
この特典小説をもって安達としまむら官能小説になってしまうのだろうか。

温泉パート

安達を休ませて、自分の頭を冷やすためにしまむらは一人で温泉へ。そこにヤシロ登場。どうやらテレポートしてきたらしい。
ここは特筆するような事はありませんでしたが、とりあえずヤシロが来てくれてよかったね。ヤシロがいなかったらしまむらはたぶん、温泉でもずっとその事が頭から離れなかったと思います。

しまむら帰還

ヤシロと別れて、覚悟を胸に部屋へ戻るしまむら。布団を敷いて気合を入れている安達。やる気満々すぎる。
ここでの安達の主張は非常に良かったです。
しまむらとはそういう事をしたいわけじゃない、でもしたい、みたいな。要は、しまむらと一緒にいる事が何よりも満たすべき一番の望みであって、しまむらとそういう事に及ぶのはあくまでその延長線上にある願望であると、安達はそういう事を言いたいのだと思います。
私の解釈と完全に合致して最高でした。安達はしまむらとの関係を大切に考える子ですよね。
安達の気持ちを受け取ったしまむらはこう告げます。

「安達とやりたいことを見つけてきた」

え、なに?マジでR-18に突入するの?

卓球

卓球でしたね、やりたいこと。ヤる気満々だった安達の理解は完全に置いてけぼりである。
とりあえず、安達のご希望は後回しらしい。……後でやるのか。
ピンポン、それは安達としまむらの原点。かつて感じた空気、あの頃には無い結びつきを味わいながら二人は笑い合う。
そしてしまむらはついにモノローグで心の内を呟きます、「愛してるぜ」と。
……何これ、安達としまむら最終話か何か?

未来パート(後編)

滝裏にシマがやって来て、目的を果たしたヤシロは二人の元から去っていく。一旦帰って来るけど。
どうやらチトはシマの容姿に心を惹かれているらしい。なんだか、初期の安達としまむらを思い出しますね。
チトはしまむら似らしいけどシマとのやり取りを見るに安達っぽくもあります。
シマは外見の描写的に安達似でしょうね。でも性格的にはしまむらの方が近そうです。
何なんでしょうね、この二人。
今まであてもなく生きてきたチトは、シマと一緒に生きる事を願えるようになりました。手を繋いで、自分のものではない懐かしさを感じます。
なんだ?こっちも最終回か?
いやヤシロもいなくなったし本当に最終回になりそう。

考察とまとめ

この特典小説は法で取り締まった方がいいです。迂闊に摂取すると意識が文字通りトリップする。

ではまず運命の話。
ヤシロ曰く、チトとシマが出会ったことでこの世界は安定するだろうという事らしいです。これは世界の構成要素の話ですね。安達としまむらが必ず出会うことで世界が世界たり得るという話です。
3700年後の世界では当然、安達としまむらは既にこの世からいなくなっています。では何が代わりとなってこの世界を構成しているのでしょうか。
恐らく、無かったのでしょうね。
なのでこの世界は安定を失い、チトのいる星は滅びを迎えている。そういう事が考えられます。
しかし、安達としまむらの概念を内包している存在はいると。それがチトであり、シマであると。
そしてヤシロはその二人を出会わせて、世界を安定させる役割があったと、そんな話なのでしょう。
しまむらとの約束」もこの辺りに関係しているのでしょうか。例えば、自分たちと同じような人がいて、繋がる事ができなかったら助けてあげてほしい、とか。
あと、最後にチトが感じていた「自分のものではない懐かしさ」。これこそ「安達としまむら」という概念の内包を示唆している描写ですね。
とにかく、たった一組の百合カップルが宇宙の命運を担ってるかもしれないという凄まじい話になってきました。どうなってるんだこの世界は。
あだしまパートについて。
いやまぁ、衝撃的でしたね。キスは済ませたらしいです。
金曜夕方に家にいる、高校の修学旅行、制服はまだ通用するか発言を鑑みるに、時期は大学生かな。
となると、大学生になってから初キスまで至ったか、高校の終わりの方にキスをしたかといったところでしょうか。
初キスは本編で披露してくれると助かるので、高校の卒業式で初キスとかだったら嬉しいです。場所が卓球場だったら尚良し。

追記:読み直して気付きましたが、心を見えるものにしてくれるの件で『死間』での日野との会話が示唆されていますね。つまり二十歳は超えてるようです)
そしてタイトルの『ムラ』ムラムラでしたね。
ただ、単純に性欲が煮えたぎる意味でのムラムラではなく、安達としまむら両名にとってのムラムラは、そういう関係への踏み込み方が分からない。そんなムラムラなのだと思います。どんなムラムラだよ。
とにかく、二人がそういう事も意識して関係を深めていってるという事実に感無量でした。これもう大人あだしまは完全にそういう事じゃないですか。二次創作が盛り上がってしまいますね。

 

 


……………………で、えっちなことしたんですか?

 

 

 

 

 

 

最終巻特典は『Abiding Diverge Alien』。未来パートでヤシロいなくなったけどどうするんでしょうね。

安達としまむら -特典小説②『死間』感想-

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こんにちは。
今は2021年1月6日です。

 

さて問題ですが、私は今なにをしているでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

A.『死間』を読んで膝から崩れ落ちてる。

安達としまむら Blu-ray 2(特典なし)

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  • 発売日: 2021/01/06
  • メディア: Blu-ray
 

 

 

はい。
先日こんな記事を書いてしまったので、その後の新作も感想を語らなければ道理に合わないと私を駆り立てました。

kokoroch.hatenablog.com

 

さっそく読みました。
読んで死にました。
この記事を書いているのは死体です。ウォーキング・デッドのワンシーンだと思って読んでください。

 

内容みたいな

舞台は相も変わらず3700年後、どこかの星。
チトはヤシロを背負って自転車を探していた。どうやら人のいそうな場所を見つけたらしく、すぐに逃げられるよう自転車を探しているらしいです。
『Chito』からどれくらい時間が経ったのでしょうか。少なくとも前回乗っていた自転車が壊れるくらいには時間が立っているようですね。
そして唐突に、今日がチトと出会った記念日であることに気が付いたヤシロは果実を渡してお祝いをする。
チトとヤシロが出会ったのは蒸し暑さが肌に宿る時期、ヤシロが空から舞い降りてきたらしい。ヤシロなので疑問を挟む余地が無い。
それにしても、蒸し暑い時期と来ましたか。まぁ夏でしょうね。そしてしまむらがヤシロと出会った時期も夏の終わりでした。何でしょうね。
そんな記念日から繋がる遥か昔の出来事。そう、安達としまむらです。
こちらは何の記念日かというと、しまむら二十歳の誕生日を迎えました。
しかし、しまむら自身は何の感慨も無い模様。どう見ても、どう動いても昨日までの自分との違いは感じられない。電話を見ても安達からの連絡は無い。
「安達がわたし関連のことを忘れるのは珍しい」と呟いて照れるしまむら。いつ連絡が来るか分からないから電話は常に持っていようとするしまむら……ふぅーーん。
ちなみにしまむらは夏が好きらしいです。たしか安達と出会った季節は夏休み明け。安達に告白されたのは夏祭り。
完全に理解した。
合間にヤシロと会い、二十歳の誕生日であることを教える。ここでヤシロは記念日というものを覚えたみたいですね。『Chito』でもそうでしたが、現在でのやり取りが遥か未来に繋がっています。
ヤシロ伝いに娘の誕生日を知るしまむら母。ふざけながらもしまむらの誕生日を祝います。何というか、本心を隠しながら愛情を持って接するあたりがしまむらの母親だなと感じられますね。
その後、二十歳の世界を味わうために散歩をするしまむらだが、景色は特にいつもと代わり映えはしない。
歩いていると日野に出会うしまむら。流れで日野ハウスへお邪魔することに。
日野ハウスでは以前も登場した日野の姪が出てきました。やはり日野に随分懐いているみたいです。『少女妄想中。』で見たような見てないような。はて。
部屋に案内され、お茶とお菓子を出してもらい、誕生日を祝われ、将棋を打ちながら語り合う。
日野は学校を卒業してからは特に働かずに暮らしているようです。現代の貴族なので。羨ましすぎる。いや名家なりの窮屈さとかはあるのかもしれないけどやっぱり羨ましい。
その後しまむらは贈り物をもらって、お昼をご馳走になって、昼風呂に入って、そしてぐっすり寝ていたらしい。永藤に負けないくらいくつろいでて笑った。他人の家でくつろぐのって相当図太くないとできないよ。
ついでに明かされる高校卒業後のしまむらの進路。どうやら大学へ進学したようです。明言はされていませんが、大学、もしかしたら学部まで安達とは同じなんでしょうね。職場を別にするまではいつも一緒だったらしいし。そんなの日野じゃなくても察するわ。
しまむらは大学を出た後、家を出るつもりらしいです。安達との同棲に繋がる話ですね。
そんなしまむらに「あまり会わなくなるな」と告げる日野。実際は、あまりどころか下手すれば二度と会わない。死別に近い。
ここらへんの雰囲気は実際読んで味わった方がいいです。公式ツイッターの試し読みにありますし。

日野と別れ、日野家を出る。その直後に届く安達からの連絡。そして現れる安達に笑いが零れるしまむら…………へぇーーーーーーーーーー。
その日の夜、安達に誕生日を祝われたしまむらは身体を満たす幸福感に浸っていた。単純すぎる。
ヤシロがやって来て話をします。歳をとることが喜べて、それが死ぬ一日前まで続けばいい。死ぬ時に幸せだと死ぬことが怖くなるから一日前がいいと、そんな話をします。
それを聞いたヤシロは、よく分からないけど最後の日には自分も何か考えると約束しました。いきなり不穏要素をぶち込むな。
場面は未来へ戻り、自転車が見つからないまま人のいそうな場所へ向かうチトとヤシロ。そして出会ったのは黒い髪と緑がかった瞳の少女「シマ」

感想

中々、深く遠い話になってきました。
なんというか、出会いと別れ、果ては死の話が多かったと思います。安達の奇行が恋しい。
『Chito』もその雰囲気はありましたが、今回は更に踏み込んでいましたね。今後の特典小説が怖い。
しまむらの死生観について描かれました。二十歳の誕生日に何考えてるんだって思わなくもないですが、何か死に触れる機会があったのかもしれないですね。というか一つしか思い浮かびませんが。何気なくペットの話もしてましたし。少なくとも、歳を取る事を意識すると涙が流れてしまうような、そんな出来事があったのでしょう。
そして歳を重ねる事が喜ばしく思える、そんな人生が死ぬ一日前まで続けばいいと吐露しました。死ぬ前の話はともかく、これは時間が流れても幸せと思える日々を送りたい。そんな意味だと思います。ではそんな人生を願うしまむらが、この先を安達と共に歩むようになるのは一体何故でしょうか。何故でしょうね。
それと印象深かったのが日野と別れる際の話。日野の言葉、「友達だから別れるんだ。関係なかったらそんなことにも気づけないはなんとなく『Chito』での安達の発言を思い出します。

そのままだと。
別れることが辛いことさえ分からないから、出会えて良かったと思う。
しまむらと。

出会いと別れの肯定。両方ともそういう本質の言葉なのでしょうね。情緒的で好きです、こういうの。大きく印刷して壁に貼っておこうかな。


まぁあと、何と言ってもあれです。しまむらさん。惚気すぎでは。
安達からの連絡が来ていない事を気にするしまむら。もう初っ端から飛ばしてますね。
そしてあくまでも「安達から」の連絡に期待し、自分からは連絡しないしまむら。たぶん安達から連絡来なかったら物凄く落ち込むと思う。
しかもしまむらはそれを「安達に……泳がされている」と表現します、モノローグで言い淀みながら。本来は「惹かれている」「心を寄せている」「心を奪われている」と表現するべきところでしょう。要はべた惚れです。心の中ですら素直に言い表せないしまむらくそっ、じれってぇな!
二十歳になっても代り映えのしない景色の中、自分を変えるのは二十歳のような時の流れじゃなく安達なのだと実感していました。……わざとやってるのかな?
満を持して来た安達からの連絡。高まる気持ち、弾む心、変わる景色、爆走してくる安達。それを見てつい笑いが漏れるしまむら
家に帰ってなんか多幸感に包まれてるしまむら
もはや安達の事が大好きすぎるのが手に取るように伝わってくる。見てるこっちが恥ずかしくなってきた。
本編で散々、安達がいなくても生きていける人間という描写をされていましたが、二十歳時点で既に安達がいなくなったら生きていけなそうな領域に踏み込んでない?何があった島村抱月


タイトルについては「死ぬまでの間」「シマ」ダブルミーニングみたいですね。もしかしたら「死の間際」も入るかもしれない。『Chito』も何かあるのでしょうか。
チトさんが今回出会ったシマさんですが、見た目から安達似であることが分かります。そしてチトさんはしまむら似。名前の印象からは逆なように思えますが。安達としまむらという概念は宇宙に遍在し、時代を超え様々な形で受け継がれているのでしょうか。
しまむらは『Chito』において、「何かを残したい」という話をしていました。それに適した形かは分かりませんが、遥か未来でも「安達としまむら」に類する何かが残されている。そんな気がします。世界の仕組みか、ヤシロが何かしたのか、どういう理屈なんでしょうね。しまむらとの「約束」という話もありましたし。
「チト」「シマ」から見て、未来の登場人物は「安達としまむら」から取られていることが分かります。では「アダ」と「ムラ」も今後何かしらの形で登場するのでしょうか。さて、残る特典小説のタイトルは何だったかな。

 

 

 

 

 

3巻特典小説は「安達としまむら2人きりで行く温泉旅行」、タイトルは「ムラ」。
安達がまた欲情しそう。

アサルトリリィ BOUQUET -怒りの日の先で見たもの-

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『アサルトリリィ BOUQUET』最終話、観終わりました(二週間前の話)。
地球46億年の歴史に比べれば二週間など誤差にすぎないのでついさっき観終わった事にしておきます。
個性豊かな少女達の愉悦、幸福、苦悩、怒り、慟哭、欲望、愛など多種多様な生き様を受け取れるとても刺激的な作品でした。
その内容の素晴らしさは全世界に伝わり、北欧の至宝マッツ・ミケルセンにも届きました。
「アサルトリリィには中毒性があるね。息子と観てハマってしまったよ。」
と大好評の様です。

大変心に響いたこの『アサルトリリィ BOUQUET』なのですが、実は最初の数話はあまり良い印象を抱いていませんでした。
それが何故ここまで絶賛するようになったのかを、全12話を振り返りながら所感を述べていこうかと思います。

作品紹介

近未来の地球――
人類は「ヒュージ」と呼ばれる謎の生命体の出現で破滅の危機に瀕していた。

全世界が対ヒュージという一事に団結し、
科学と魔法の力<マギ>を結集した決戦兵器「CHARM(チャーム)」の開発に成功、
その使用者となる少女たち「リリィ」を養成する機関「ガーデン」を各地に設立した。

ガーデンの中でも名門と名高い百合ヶ丘女学院に
補欠ながらも合格を果たした一柳梨璃は、
人類存続のために戦うリリィとしての一歩を踏み出す。

引用元:https://anime.assaultlily-pj.com/introduction/

スイレン

スイレン

  • メディア: Prime Video
 

各話感想

第1話「スイレン

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バトル系なのね
※前情報皆無の状態で観てます

 

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OP始まった

 

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何だこの変なラップ!?

 

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なるほど主人公
ストライクウィッチーズみたいなものか?

 

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序盤で主人公を敵視するタイプのキャラか?

 

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キャラが……キャラが多い!!!!!!!

 

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京極夏彦の小説に出てくるやたら妖怪に詳しい人みたいな奴じゃん。助かる

 

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古生代の生物みたいな名前の奴出てきた(最終回までに覚えられそうにない

 

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よくある初回戦闘

 

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共闘&助けることで絆を深める感じか

 

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主人公を見直すどころかベタ惚れした!
まだ1話だぞ!?

 

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EDだ

 

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!?!?!?!?!?!?!?

 

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何だったんだ今の……

 

 

 

 

 

ふぅーーーーーーーーーー

 

 

 

 


私はキレた

 

 


まずキャラが多すぎて疲れる。名前なんて絶対に覚えられないし、ここまで多いと掘り下げも既に放棄してるようなもの。
マイケル・J・フォックスみたいな名前のキャラに至ってはキャラ造形が古すぎる。最初敵視していた主人公にベタ惚れって……今は令和だぞ!
とりあえず女の子いっぱい出して百合百合しくさせてそれっぽい舞台を整えておけば満足するだろみたいな意図が透けて見える。
オタクを嘗めてるとしか思えない。
声優の演技も正直不安だし。あとOPに変な合いの手挟んでくるし。
でも基本構造は私好みでもあったし、これから面白くなるかもしれない。
何よりEDでレズ○ックスしてた二人が気になるのでもう少し観てみよう。

第2話「スズラン」

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あ、キャラ多すぎ問題は毎回名前を紹介して解決するのね

 

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早速キャラ増えたんだが!

 

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レズに財力を与えるな

 

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リンド・L・テイラーさん結構いい人だな。

 

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スール制度きたな

 

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終わった。

 

 


キレた。

 


更に増えるキャラクター。次々と開示される設定。味の薄いストーリー。
設定に関してはどこかで見たような要素の混ぜ合わせ。なんというかオリジナリティーに欠けている。
あとユユ様と工廠科のメガネとリリさんのルームメイトの3人でビジュアル被ってない?大丈夫?
OPも相変わらず変なラップ挟んでくるし。
でもJ・D・サリンジャーさんは良かったね。今時こんなこてこての負けヒロイン像ある?と思ったけど中々逞しい女だった。
「ちょっとそこ!わたくしの梨璃さんから離れなさい!」

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「過去には囚われませんの」

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「どこか気になるところはありませんか?どこであろうとお流しいたしますよ。うふふ」

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などなど真っ直ぐな劣情を零しながらも、惚れた女のために親身になって相談に乗る姿。そしてゆゆ様と対峙する情熱には感服しました。
それはそれとEDでレズセ○クスしてるあの二人は何?

第3話「ワスレナグサ

アニメにおいて第3話とは審判の日である。
ここまで積んだ内容により永遠の命を得るか、業火に焼かれるかが決まるのだ。
裁定の時、来たる。

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先週の流れ通りシュッツエンゲルになれたらしい。

 

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ノインヴェルト戦術って何!?!?

 

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楓さん……

 

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故人なのね

 

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ヒュージさん来た

 

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結構過酷な世界観なんすね

 

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主人公が救うのは王道だね

 

 

 

 

 

 

ここが地獄だ

 

 

 

 


頭の中でモーツァルトレクイエム・怒りの日が流れ続ける。
映画アマデウスではたしか、ヴォルフガング・アマデウスモーツァルト「アサルトリリィは史上最高のアニメ!他はゴミ!」と触れ回った事がアントニオ・サリエリの怒りを買い、ころされる一因となっていた。そんなことを思い出す。

ディエス・イレ(レクイエム 二短調より)

ディエス・イレ(レクイエム 二短調より)

  • ラースロ・ヘルタイ指揮、アカデミー室内合唱団
  • サウンドトラック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

ユユ様の事情開示から解決までのスピードが早すぎる。RTAでもやってるのかな?
早すぎて感情移入する隙も無い。正直5話くらいかけてじっくり視聴者を入れ込ませてくるものかと思ってた。
若干コメディチックな日常に対して、シビアな世界観に残酷な現実の描写。それらは緊張感を生み、ユユのトラウマの深刻さを十分に伝えていたと思う。
しかし、この一話だけでユユのトラウマが祓われたというのはどうかと思う。シュッツエンゲルとして特段目立った親交を深めていたわけでも無いし、そんな親愛度2くらいの状態で、暴走状態から救われたらあっさり心を許すというのはユユというキャラクターの薄っぺらさが先行してしまうのではないか。
あとノインヴェルト戦術の説明は今回必要だったのか。チーム結成時でよかったんじゃないか?
何が描きたいのか分からない。
もうサミュエル・L・ジャクソンばりにf○ck連発した。
OPに変なラップ入ってるし。


…………で、この二人は何?

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第4話「キンモクセイ

切ろうかと考えましたが、EDでレズセッ○スしていた二人にスポットが当たるらしいので観ます。
結果として切らなくて本当に良かった。

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EDでレズセック○してた人達!

 

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カップルネームとかいうド直球から繰り出される「ユリ」
何の捻りもない!

 

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ヤバい。このコミカルさ結構好きかもしれない

 

「レギオンを作りなさい」

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あれ、レズセさん達思ったより仲良くないぞ

 

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うおーーーーーーー楓・J・ヌーベルさん!!!!

 

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全然仲良くないぞ!!!

 

「また分からんちんなことを~。まっ、そこが魅力なんですが」

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負けヒロインなのに彼女面してる……

 

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当たったら死ぬだろこれ!?

 

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撃ち返した!?

 

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なるほど

 

 

 

 

…………………………

 

 

 

 


素晴らしかった。

 

 

 

 


先週のシリアスさを感じさせないコミカルな雰囲気。話の軸をレギオンに移行し、ここまでで顔見せしていたキャラ達の立ち位置を示し、描写済みのキャラはテンポ良く加入させていく。観ていて心地よかった。
あと工廠科一年の、えーと、アノマロカリスちゃんも可愛かった。
OPに変なラップ入ってるけど。
そして何よりも郭神琳と王雨嘉の関係が掘り下げられた点について。
いやもう非常に驚きました。この二人は既に出来上がったカップかと思っていたので。というかほとんどの人がそう思っていたはずです。だってEDでレズセしてるし。
妙に気まずそうな雰囲気を放っていたあたりで疑惑が浮上し、レギオン勧誘で明確にギスギスしていました。
王雨嘉さんは無関心といったところでしたが、郭神琳さんは隠す気も無いようにイラつきが出ていましたね。
そしてあの殴り合い(殴り合いではない)。一歩間違えば大怪我、いや死ぬかもしれない大胆な実力披露。その間にあるのは確かな信頼。
雨嘉さんは寸分違わず狙撃してくれるし、神琳は確実に弾丸を斬り落とす。お互いの確信無くしては成立しない試練。
ここまででも裏で交錯している絆を十分なほどに確認できましたが、なんと最後にもう一段階ありました。神琳が弾丸を文字通りはじき返します。
これも当然、当てが外れれば大事故ですが、そこは雨嘉の実力を限りなく信用した神琳の行動。雨嘉は即座にチャームを変形、迎撃します。
この一連の流れを観た時、マジで唖然としました。
神琳も雨嘉もお互いに躊躇なく撃つし撃たれる。何度も言うけど下手したら死にますよね、これ。しかも最後は不意打ちで弾丸を跳ね返すし。お互い絶対に他の相手では成立しないですよね。
その最後の一発だけ返すその理由が「優秀なのにうじうじしている態度にイラついていたから」ですからね。それも単なるストレス発散ではなく、雨嘉さんはできると信じているからこそ踏み切っています。
これもう精神的な殴り合いですよ。そしてその果てに迎えるのは背中を預けられる信頼の確立ですよ。もう、感無量です。何てものを見せてくれたんだ。


Thank you so much, Assault Lily BOUQUET!!

 

4話の視聴を終えた私の目には大きな節穴が空いていた。

第5話「ヒスイカズラ

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夢結様ベタ惚れじゃないですか

 

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一度くらい目を見て話せ

 

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ラムネあった

 

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ギオン揃うの早かったな

 

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カリスマ……

 

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夢結の想いと不器用さ、リリィ同士の交流、学園外の退廃的な世界、レギオン結成、梨璃のスキル、不穏なダインスレイフ。一話でここまで描写できるのか。
人間関係の進展を描きながらストーリーも進んでいく。情報が氾濫することもなくテンポも程よい。キャラに愛着も湧いてきた。
この作品の味が出てきたと感じます。
恐らく3話までで舞台の準備を済ませたことによって前回からこの作品がやりたかった事を描けているのだと思う。
ボコボコに貶してごめんなさい。かなり面白いです。
カリスマについてもあっさり夢結が懐柔された理由にもなってるし今後の関係の鍵になるかも。まだ分からないけど。
以下雑感。
OPの謎ラップがちょっとクセになってきた。
字で性格が出てるの好き。

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ケファラスピスちゃんの字がくっそ汚いの好き。
ラムネ美味しいよね。タブレットの方は私も糖分補給によく食べます。
むっつり雨嘉さん良い。
ここの楓・J・ヌーベルさん好き。

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第6話「スミレ」

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開天闢地へと hurry upしたらまだまだいける ゴーウェーーーイ!!

 

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一柳隊結成

 

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最強クラスのレギオンが討伐失敗した……!?

 

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ルナティック面倒くさい女

 

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初陣でノインヴェルト戦術を!?

 

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かっこよ

 

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一柳隊結成、初陣からのノインヴェルト戦術。合間にダインスレイフと夢結のトラウマを挟みつつ梨璃との関係も深める。3話で見たような部分もあるけど概ね前半の集大成と言った感じですごく熱かったです
ノインヴェルト戦術の由来が明かされました、9つの世界と。チャームの名称とかもそうですがやっぱり格好良くていいね、北欧神話(北欧神話大好き人間)。
話の流れ的には3話のアップデート版で、またルナティックトランサーが暴走しましたね。
夢結のトラウマと連動している部分もある様で、かつ夢結のトラウマも複数段階ある様子。どうも3話で完全に払拭はされてなかったらしい。今後も過去と向き合いながらルナティックトランサーをコントロールしていくのかな?
梨璃も本領を発揮。夢結の狂化を鎮め、レギオンの士気を上げる。今のところ良い影響しかないし不穏な要素ではないと受け取っていいんですかね。
ラストスパートのノインヴェルト戦術は最高でした。一人一人繋いでいくマギスフィアのビジュアルには美しさを感じました。
中でも楓・J・ヌーベルさんは溜まりに溜まった終盤のマギスフィアを余裕で扱う強者の風格、そして失敗しかけてもぶれない発言。笑った。

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最後にシュッツエンゲルの共同作業と。ここはもろに3話の再現ですね。今後もやりそう。
そういえばヒュージを倒した後の神琳さん、やけにのびのびとしてたけど素は結構やんちゃな性格なんですかね。

 

このあたりから公式アカウントを漁ったりして詳しい設定を勉強し始めました。
十年以上もののコンテンツだけあってこれが物凄く練られていて。学園やらリリィやらレアスキルやらが大量に出てくる。なんかアニメでモブみたいなキャラが最強クラスのリリィだったりする。とんでもない領域へ足を踏み入れてしまった。

第7話「フリージア」

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人間か怪しい娘ができる展開、どこかで見た

 

「ことこの事にかけては私に一日の長がございましてよ~」

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楓さん逞しくて好き(お前負けてるんだぞ

 

「ゆり」

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娘の名前にカップルネームを付けるな!!!!!!

 

新展開。
伊藤みっくが仲間になりました。
人造リリィやら人を模したヒュージやらの疑惑がありますが、今回の話を見た限りでは悪い子ではなさそうです。
カップルネームを名前にするのは言い逃れのできない既成事実で面白すぎる。楓・J・ヌーベルさんも「いつの間にやら既成事実が積み重ねられてますわ……」と言って頭抱えてるし。強く生きてほしい。

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第8話「ツバキ」

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楓さんにっこにこでウケる(背中流すだけで満足なのか?

 

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テロップに表示される既成事実

 

「さて結梨さんの事もひと段落したところで、次は雨嘉さんね」

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何!?こんなところでイノチ感じる気か!?!?!?

 

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リリィが大量に出てくる

 

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結梨VSメカ・ルンペルシュティルツヒェン

 

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百由様とトロピウスさんの漫才良いね

 

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ギャグ戦闘なのに作画凄すぎでは

 

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特殊ED

 

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やっぱ人造リリィなのね

 

多数のリリィが騒ぎに騒ぐお祭り回と思いきや、まるで劇場版かと錯覚するような豪華な結梨の初戦闘シーン。そして明かされる真実と暗躍する楓・J・ヌーベルさん。今回も盛りだくさんでしたね。
それぞれのリリィ達が個性を発揮しながら存分に暴れ回るという、アサルトリリィの魅力が凝縮されたような話でしたね。楽しかったです。
ストーリー的にも裏で何かが動いていて、不穏な空気が漂ってまいりました。楓・J・ヌーベルさん、お前シリアスもこなせたのか……。

 


そして何より今回最も盛り上がった点、それは

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王雨嘉さんがコスプレ部門最優秀リリィに輝きました!

 

その快報は瞬く間に世界へ轟き、人々は歓喜の声上げ、地上は喝采に包まれました。
新たなる北欧の至宝の誕生を全世界の人々が祝福しています。

↑王雨嘉さんの活躍にざわつく人

 

ウォール・ストリート・ジャーナルニューヨーク・タイムズタイムズ紙(英)読売新聞リリィ新聞など世界各国の大手新聞社が一面で取り上げた程です。そこにはそうそうたる著名人たちからもコメントが寄せられています。

彼女がコスプレをすると知った時、まさに欲しかったものだと思った。
色薄い美少女の猫耳巫女コスプレ写真が必要だったからだ。

ベネディクト・カンバーバッチ

彼女が映った瞬間に息を飲んだ。
世界のトップスターの中にいても彼女に目が行く。
本人が望みさえすれば彼女はトップスターになれると確信したよ。

ヒュー・ジャックマン

やりましたわ。
優勝は間違いないと思っていました。
どんな色にも染まる雨嘉さんの可能性は無限です。

郭 神琳

この場を借りて、私からも祝いの言葉を一言贈りたいと思います。
本当におめでとう。

 

……神琳さんって優美なように見えて実はバカなのかな。

第9話「コスモス」

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結梨さん捕獲命令

 

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夢結様かっこよい

 

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楓さんいい女すぎて何で負けヒロインなのか不思議になってきた

 

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百由様も理事長代理も有能

 

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は?

 

 

 

 

 

……………………………………

 

 

 

 

 


ゆりいぃ……

 


ううううああああああああああああああああ

 

 


これ観終わったあとしばらく放心しました。
結梨のヒュージ疑惑により展開は一変。やはり人類の敵は人類(ファフナーで見た)。逃亡劇の開幕、と思いきやそこは割とあっさり終わりましたね。ここまで梨璃さんが紡いできたもの、そして日常回を通じて結梨がリリィと通じ合ったものは大人の都合で崩れるものではありませんでした。
当然のように反旗を翻す一柳隊や他リリィの面々も前回・前々回で結梨と交流し、その人間性に触れたからこそでしょう。ギャグ回じみた話がその後に効いてくるのは流石と言わざるを得ません。
そして楓・J・ヌーベルさん格好良すぎる。結梨のために心から憤慨し父親とぶつかる優しさ。その義憤を臆面にも出さず仲間の前では梨璃のためだと言い張る強かさ。今までの変態性のある人格はどこへいった。格好良すぎて惚れる。惚れるを通り越して尊敬してしまう。今後、尊敬する人を訊かれたら楓・J・ヌーベルさんと答えると思う。
もちろん娘のために即動いたお父様も格好良かった(CV桐本琢也だし)。
各所の尽力により梨璃の安全性を確保した途端、事態はまたもや急変。ヒュージさんの登場です。
止めるまでもなくヒュージの元へ向かって行った梨璃は模倣した多数のレアスキルを使い、ヒュージと対敵する。そして……。
なぜ。
何故こんな事になってしまったのだろう。
元はきっとヒュージと疑われたからでしょう。結梨は逃亡中に自分がヒュージと呼ばれた事に苦悩していました。その末に結梨が求めたのは自らが人であることの証明であり、そのためにヒュージと対峙したのだと思います。
爆発から逃げ遅れたのはフェイズトランセンデンスの影響でしょうね。使用後マギが無くなるのは前回描写してたし。
まだ生死は分からないけどこの流れで生きている事は無いだろうなぁ……。

第10話「アネモネ

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結梨、マジで死んだのか……

 

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楓さん相変わらず格好良い

 

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宝探しとの温度差がすごい!

 

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楓さんまさか

 

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全リリィによる複合スキルいいね

 

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楓さん人間が出来すぎだろ

 

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やめろォ!(哀哭)

 

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美鈴様ゴースト祓われてないじゃん!!

 

謹慎により独りで塞ぎこむ梨璃のために髪飾りを探す回。
理由が重すぎるだけにコミカルなやり取りがありがたい。
学園のリリィが(おそらく)全員助けに参じてくれるのも前回に続いて団結感が伝わってきていいね。
そして今回を語る中で外せないのが楓・J・ヌーベルさん。話を経るごとに人間力を底上げしていく女。
いち早く壊れた髪飾りを発見し、密かに新しい髪飾りを作りすり替えておくという諸葛孔明も驚愕の作戦を実行する。
結局は梨璃の目は誤魔化せませんでしたが、自分が責められれば済む話として開き直ります。
本人が全ては梨璃を元気づけるための謀略だと考えているのがもう善人であることの裏付けだよね。
良い女すぎる。そろそろこの特大の善性が世界に波及してヒュージは人を襲う事をやめ、人類から争いと言う概念が消失したりしない?
楓さんには報われてほしいけど、梨璃さんにお礼と共に抱きつかれた事が楓さんにとっては何よりの報酬になるのかな。
梨璃さんも溜まりに溜まった哀惜の情を吐き出せました。仲間達の思いやりが心に届いた結果だと思います。よかった。
最後にダインスレイフの解析結果が明かされましたね。美鈴様ゴーストも再出現したし一体何があるんでしょうね。

第11話「ユリ」

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美鈴様ゴーストめっちゃ喋るじゃん

 

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なんかヤバいの出てきた

 

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重い

 

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味方のチャームを壊すな

 

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ラスボス戦に主人公一人で挑むやつだ

 

最終回前らしくラスボス戦の準備といったところ。
美鈴がカリスマの上位互換、ラプラス持ちだったことが判明し、その影響で未だ夢結の精神に影響を及ぼしてる。そしてどういう経緯か、ヒュージも影響を受けていると。
梨璃だけチャームを使えるのは梨璃もカリスマの上位互換持ちだからかな。
主人公一人でどうするのか、美鈴の真意は、ダインスレイフの影響は、来週どのように決着をつけるのか楽しみです。
それにしてもグロッピの物真似をする神琳は面白かった。やっぱ素は活発なタイプか。

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楓・J・ヌーベルさんは比較的大人しかったですね。

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第12話

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あーーーーーーー

 

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あーーーーーーーー

 

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あーーーーーーーーーーーー

 

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あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

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ああああああああああああああああああああああああああ

 

 

 

 

 

終わった。

 

 

 


最終決戦、最高でした。
梨璃とルナティック夢結の共闘、そして全校生徒によるノインヴェルト戦術。
これもうアニメ界のアベンジャーズ/エンドゲーム』だろ。
梨璃が絶望の中で立ち上がったところに聞こえてきた楓・J・ヌーベルさんの「On your left」には目頭が熱くなった。続々と登場するリリィ達を率いて「Assemble」の掛け声と共にノインヴェルトを決行するシーンは思わず歓声を上げてしまったね。半年後には興行収入28億ドルくらい達成してると思う。

www.youtube.com

梨璃と夢結だけで挑むも力の及ばない初戦、一柳隊の参戦によるノインヴェルト、それすらも届かないラスボスの戦闘力、マギスフィア奪還と同時に全校生徒の参戦、一柳隊による全力のパス、梨璃と夢結によるとどめの一撃。
もはや芸術。まさに12話かけて紡いできたものの集大成。捻りは無いが、むしろ王道だからこそ熱くなれるというもの。凄まじい熱量にただただ圧倒されるばかりだった。
そしてラスボス戦後の入浴タイムは学年の壁を取っ払った混浴。これは全校生徒で共闘を行った後のイベントらしくて良いね。何故か浴場でハンカチを噛みしめる楓・J・ヌーベルさんも相変わらずで安心した。
しかしこのまますんなりエンディングを迎えることは無く、弱体化したヒュージの母艦、アルトラ級を倒しにいく事に。
ダインスレイフにアルトラ級を倒す術式を仕込んだものの、それを扱えるのは梨璃だけのようで、シュッツエンゲルの夢結と共にネストへ向かいます。
そんな中、夢の中で梨璃は結梨に合いました。故人が心を通じて助けに来る展開は効くからやめてくれ。
あとダインスレイフを通じて美鈴様の真相も判明しました。愛がチャームに刻まれ、ヒュージに伝染し、結果ヒュージを狂わせたということらしいです。こわいね、愛。
あと地味に思ったのがアルトラ級討伐の流れで。ダインスレイフにアルトラ級を倒す術式を仕込む、現状ダインスレイフを扱えるのは梨璃だけ、シュッツエンゲルの夢結も同行、ダインスレイフを通じて美鈴の真実を知る、という何気に短くまとめながらも破綻が無く見事な構成だったと思います。
最後は無事に帰還し、ゴシップ記事エンド。アサルトリリィらしい味を出しながら綺麗に終わりましたね。
百由様ミリアム・ヒルデガルド・v・グロピウスちゃん(覚えた)がシュッツエンゲルの契りを結んだのは全部持って行った感があってちょっと面白かったですが。それはそれとしておめでとう。
不満点があるとしたら全校生徒によるノインヴェルトはアルトラ級ヒュージに使ってほしかったかな。
まぁ設定上アルトラ級に戦闘力は無くて表にも出てこないらしいからこういう形になったんだと思うけど。

楓・J・ヌーベルについて

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人類が誇るべき善人、楓・J・ヌーベルさんの話です。
第1話を観た当時はあまりにも古典的なキャラ造形とオタクを釣るためのようなレズビアンっぷりに憤りを覚えるほどでした。
しかし話が進むごとに次々と明らかになるその逞しさ、芯の強さ、面白さ、何よりも優しさ。
私はその生き様全てに敬服しました。一刻も早く楓・J・ヌーベルさんの為の賞を作った方がいい。名前は「ヌーベル賞」で。
勝ち目の無い梨璃への恋慕、それを理解しながらも尽くし通す己の義。それは人が望みながらも決して持ちえなかった正しき心。
梨璃への淫欲すらもはや愛ゆえの真っ直ぐな感情なのではないか。綺麗なものなのではないかと錯覚するほど。
それでいて本人は己の善心を周囲には見せない。あくまでも自分の愛欲を満たすため、当然の行為だと示すのだ。

 


人が背負える徳ではない……。
もはやその善なる心は人の領域を超え、いずれ女神として崇められる。
人類史、いや新たなる人類神話の女神としてその名は刻まれるだろう。
そしてたぶん、メガテンVかペルソナ6に登場すると思う。

郭神琳と王雨嘉について

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この二人がEDでレズセックスしていなかったらこのアニメを最後まで観る事はなかったと思います。
ありがとう、EDでレズセックスしてくれて。

 

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郭神琳さんはあれですね、上品に振る舞いながらも熱いものを秘めてるタイプですね。端々に出る行動のお茶目さからもそれが伝わってくる。
いやそもそも狙撃試験の時点で全てを物語っていた。完全にヤンキーの行動だろそれ。
むしろはっきりと物申さずにああいう手段で訴えて来るあたりヤンキーよりも厄介かもしれない。
でも正義感は非常に強く、委員長タイプっぽいですね。お前が風紀を乱すな。

 

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そして王雨嘉さん。この子はとにかく自信が無い。典型的な内気人間。神琳さんとは相性が悪そうです。EDでレズセしてるけど。
優秀な姉と妹に囲まれ、更に親に見捨てられたと思い込んでいて、それが自身の無さに繋がっているようです。思い込んでいるだけなので実際は違うというかむしろ逆。二水さんもそう言っている。

まぁそれも4話までの話で、信頼できる仲間ができて以降は仲間の為に頑張ろうと気持ちを入れ替えています。あと猫が好き。ベッドでもネコっぽい。

 

この二人の関係にやられた人は多いんじゃないでしょうか。私もその一人です。
最初は「お、この手のアニメにありがちな夫婦系の百合カップルねー」みたいな感じで観ていましたが、全くそのような様子は無い。お世辞にも仲が良いとは言えない模様。それが狙撃の試練を経て進展、お互い背中を預けられる仲に。
あの試験、絵面は物騒ですけど要は信念と信頼のぶつけ合いですからね。青春ですよ青春。そりゃあ仲良くもなりますよ。
ここから仲睦まじい様子を見せつけられるのかと思いきや、一緒にはいるけどあまりくっついてはいない。……なんか逆に生々しいな。
部屋ではどうなってるんでしょう。やっぱりイノチ感じてるんですかね。
それにしても4話時点で神琳の言う事に絶対の信頼を寄せていたけど何があって心を許したのでしょうね。別の媒体で分かるのでしょうか。

総括

以上の感想をもってアサルトリリィの評価は決定されました。
最高のアニメ、と。
評価内容を語ったところでまた同じ事を書く羽目になるので割愛します。
やっぱりアニメは最後まで観ないと何も分かりませんね。その事をよーく思い知らされました。
ニーチェもこう言っていますし。

真実のアニメは、観た事が無駄に終わることは決してない。

フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ

 

ちなみに一番好きなリリィは王雨嘉さんです。

ノリで書きすぎてアサルトリリィ有識者の方々に見つかったら○されそうなので逃げます。
ありがとうございました。

 

 

 

 

 

小説『アサルトリリィ~一柳隊、出撃します!~』を読み始めたんですけど、邂逅して即梨璃さんの尻を触る楓・J・ヌーベルさんに笑った。

 

安達としまむら -ガールズラブにおける一つの極点-

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安達としまむらアニメ、終わりましたね。
原作ファンとして思うところもありましたが、既知の内容にも関わらず最後まで楽しめました。
安達の想いの変遷、繊細さ、危うさ、奇行を、そしてしまむらの優しさ、軽薄な心、ゆるさ、天然っぷりを。
その他の登場人物も含め、各キャラクターの魅力が存分に伝わってくる素敵な作品だったと思います。
ただ、未だ想いの届かないところで一区切りというのはラブストーリーとしてはなんとももどかしい。
安達としまむら』の物語が最大の山場を迎えるのはアニメ化範囲より少し後の話
二期があればいいのですが、そんなこと今の私達には明日に託した夢幻でしかありません。二期やってくれればゲーム・オブ・スローンズくらい大ヒットすると思うんですけどね。
でもやっぱり全米で大ヒットするにはまだ時間がかかりそうかな。
なので、
「先の話が気になるけど小説読めないよーーーーーーー」
「前に読んだけどもう一度読み返すの怠いよおおおおおおおおおおお」
などと甘ったれた悲鳴を発する人達へ、一ファンとして『安達としまむら』の魅力をこの場に記しておこうと思います。
いつかアメリカのファミリー達が、ポップコーン片手に『安達としまむら』アニメを観賞する未来を信じて。

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作品紹介

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安達としまむらとは、氷のようにクールな女の子「安達」とゆるふわガールしまむらが織りなす女子高生の日常系ガールズラブコメディです。作者がラブコメと言っていたのでラブコメらしいです。
レーベルとしてはライトノベルですが、作者・入間人間の書く心理描写や情景描写は、繊細かつ抒情的で、非常に文学的な印象を受けます。
しまむらに心を開き特別な感情を抱いていく安達に対し、安達のことは一人の友人としてそれなりに接しているしまむら。二人の関係はどのように変化していくのでしょう。
といった感じですかね。

第1話 制服ピンポン

第1話 制服ピンポン

  • 発売日: 2020/10/13
  • メディア: Prime Video
 

原作小説

ここでは既刊の原作に触れていきます。
アニメでは描写しきれない感情やモノローグ、カットされたエピソードなどがあり、ストーリーは同じでも感じるものは別物になると思います。
特に、内面の描写は文学的かつ細やかに書かれており、読めばアニメとはまた違った印象を抱くことでしょう。
気になる人は是非読んでみることをおススメします。いや読んで、面白いから。
当然、ネタバレも含むので注意してね。

1巻
安達としまむら (電撃文庫)

安達としまむら (電撃文庫)

 

体育館の卓球場、そこで授業をサボる二人の女子高生、安達としまむら
何も無い退屈な日常の中で、安達はしまむらに特別な感情を抱くようになる。
しまむらと友情を深めるために安達はアプローチを重ねるが、全てが暴投。どうなる安達。
みたいな話。

 

始まりの1巻。
ゆるゆりみたいな作品書いてくださいと言われ、誤って『ゆりゆり』を参考にした入間人間が生み出した作品。誕生経緯が面白すぎる。
読み切り企画だったこともあり、初期はキャラが2巻以降と比べてだいぶ異なります。
安達は冷淡かつ口調もくだけていて挙動不審の欠片も無いクール美人。しまむらのアプローチも軽く流す。いや誰だよこいつ。
対するしまむらは…………今とあまり変わらない気がする。
強いて言うならしまむらの方が強く安達を意識していたところか(しまむら視点での開始だったせいかもしれないけど)。
同級生の日野永藤、自称宇宙人のヤシロしまむらも登場しますね。
日野と永藤は少し普通っぽかったと思います。ヤシロは今も昔も変わらず。しまむら妹はちょい役なので変わったところは無し。
よく見ると主に初期安達だけですね。今後とキャラが180度くらい違うの。
まぁあれですね、初期安達終了までの流れは今見ると結構面白いです。興味深いという意味で。
開始時点ではしまむらに興味無さそうな安達が、「しまむらに自分以外の友人がいる」という情報を得た瞬間から様子が変わっていくあたりとか、独占欲の芽生え方が丁寧です。
そして何故かしまむらとキスをする夢を見て初期安達終了。何度見ても唐突すぎて笑う。
でも実際こんなものなんでしょうね、特別な感情の抱き始めなんて。知らんけど。
アプローチも初っ端から中々攻めてます。しまむらの脚の間に座ったり、ヤシロに嫉妬して4人席の片側に3人で座ったり、しまむらに頭を撫でてもらったり。なんか最終的に空き缶持って帰って飾ってるし。
今後を踏まえても色々とばしててヤベエなこの女……。
こんなのアニメ化されたら怖くて泣いちゃうよ私。

 

余談ですが、カラオケのエピソードでデュエットした曲は原作だとスピッ○のロ○ンソンでした。
いいですよねロビ○ソン。クソ重ラブソング感が安達にピッタリ。

2巻
安達としまむら2 (電撃文庫)

安達としまむら2 (電撃文庫)

 

ジムで安達母と対決するしまむら
腹筋ができる安達。
ヤシロとしまむら妹の邂逅。
クリスマスを意識して本格的にコミュニケーション能力が機能不全を起こし始める安達。
イチャつく日野と永藤。
しまむらの胸を想像する安達。

 

平穏の2巻。
本当に平穏ですか?比較的平穏だと思います。
この巻ではしまむらの人間関係に対する希薄さが浮き彫りになります。
安達に対しても興味が薄いです。今だけ一緒にいる相手、みたいな感覚で安達と友情を深めています。こわ。
ただ、しまむら安達母にサウナ対決を挑むところでは安達のために勝負を挑んでいます。
興味の薄さは本当だと思いますが、その実さらに奥の本心はどうなんでしょうね。しまむらという人間の面白いところです。
でもサウナ勝負はマジで危ないからやめてね。実際たまに倒れた人とか聞くし。
そしてクリスマス、安達がしまむらとクリスマスデートしたすぎてどんどん挙動不審になっていきます。実家のような安心感。
と言ってもまだ安達もそこまで重くなくて、しまむらと仲を深めたいと言ってもこの時点ではいつか終わる関係性として覚悟しています。意外と大人しくてびっくりする。
対比するようにデコチューでイチャつき始める日野と永藤。もう絆の段階が10段くらい違う。
出会うヤシロとしまむら妹。今作の癒しコンビ。
そういえば1巻で百合に挟まる幼女みたいな登場をしたヤシロですが、実は大切な役割がありまして、一人だけSF存在なのも意味があります。まぁ判明するのはもっと後の方ですけど。
話を戻して、安達について。
安達はしまむらに対して「好き」という感情を抱いていることを自覚しますが、それが恋だとは思っていません。あくまでも「特別」を求めているだけだと理解しているようです。
いや、それはいいんですけど、何でしまむらの胸を想像することでその感情の正体を確かめようとしてるの。しかも最終的に墓穴を掘るのでなんだろう、この子のこと応援してやらなきゃなという気持ちが芽生えました。

3巻
安達としまむら3 (電撃文庫)

安達としまむら3 (電撃文庫)

 

バレンタイン、奔走する安達、ライバル登場。

 

歓喜の3巻。
出たな樽見
アニメで声聞いた時思わず笑っちゃったよ。まさか『やがて君になる』で負けヒロインに声を当てた茅野愛衣さんがCVとは。
入間人間先生がやがて君になるのスピンオフ小説を書いているという事を踏まえると、何か含むところを疑ってしまうね。
この巻ではバレンタインを軸とした話が展開されます。
テレビの占いに影響されて毎日違う行動を試みる安達は変なようでどこか愛らしい。
まぁあと、この巻あたりかな。アニメではさらっと描写されたような場面の心理描写が結構コワ面白いです。主にしまむらの。
笑顔の裏で安達の誘いを断りたがってたり、過去の友情に墓地を見出したり、いろいろ見えます。
アニメでは安達視点だけだったけど、原作ではしまむら視点でも展開されているんですよね、ここ。
たぶん二度描写するとくどくなるからカットしたんしょう。この辺は小説ならではですね。
で、バレンタイン当日というか、前日の樽見と出掛けたところからの展開が気持ち良い。
樽見との関係に気まずさを覚えるしまむら、安達とのやり取りに安心感を覚えるしまむら
曖昧にやり過ごしてきた自分を省みて一歩踏み出し樽見との友情を取り戻すしまむらさん。
安達へバレンタイン専用メッセージを用意するしまむらさん。
しまむらさんかっけぇよ……名前も抱月とかいう強そうな語感放ってるし。
感極まって抱き着く安達も良かったね。頑張りが報われた感あって私も嬉しくなったよ。実質的に安達は空回りしてただけですが。
関係性は特に進展したわけではありませんが、しまむらの心がほんの少しだけ前に進んだ、そんな気がします。
安達もにっこにこ、しまむらも割とにこにこで終わり。後腐れ無く良い感じにハッピーエンド。嬉しくて飛び跳ねる安達はかわいい。
正直アニメ化範囲はここまでかと思ってた。

4巻
安達としまむら4 (電撃文庫)

安達としまむら4 (電撃文庫)

  • 作者:入間 人間
  • 発売日: 2015/05/09
  • メディア: 文庫
 

安達桜の過去編、クラス替え、風呂でいちゃつく日野と永藤、お泊りイベント

 

膠着の4巻。
この中学時代の安達エピソードがめちゃくちゃ好きです。なのでアニメでカットされたのが残念でした。
図書委員で一緒になった同じクラスの女の子視点から描かれる安達です。
孤高の一匹狼、冷淡な美人、どこか遠くにいるような儚さ、付いたあだ名が『氷の彫像』。……誰ですか。
しかしこの同級生の女の子が中々どうしてヤバい女で、全く話したことの無い安達を「桜さん」と名前で呼んだり、
ひたすら横顔を眺めて過ごし、内心は友達になりたいと願っているという変な子でした。
中学時代の安達はこういう夢女みたいなのを量産していたんですかね。怖いね。
そして過去から繰り出される現在のでろんでろんに溶けた安達は爆笑ものなので是非実際に読んで笑ってほしい。
本編はクラス替えでまた一緒になれた安達としまむらからスタート。
ところがしまむらが他のクラスメイトに取られてしまい、二人きりを望んでいる安達は一人殻に閉じこもってしまう。
散々うじうじした挙句、胡散臭い占い師に捕まって自己啓発させられた結果復活を果たすのは一周回っておめでとうといった感じだった。
それにしても、仲良くなろうと誘ってくれたクラスメイトの名前をまともに覚えず、会話もなあなあに流しながら、安達に救いの手も差し伸べないというしまむらの様子は本当に軽薄な人間であることを思い知らせてくれる。
それでいて安達が復活したら嬉しそうにするので、私はもうしまむらさんに恐れおののくしかありませんでした。
そんな事を余所に、ナチュラルにお泊り&一緒にお風呂を決行している日野と永藤。こいつらだけ人生のステージが違う
なんかインスピレーションを得てしまむらにお泊りを漕ぎつけた安達。いきなり連泊なのが強い。承諾するしまむら一家も強い。
安達が一旦足を止めたため進展は特に無し。一応お揃いのヘアピンを貰った。いや傍から見たらバカップルでしょこれ。
合間にしまむら樽見が遊ぶ話とか挟まれますが、こちらも特に変化なし。お揃いのキーホルダーを買ったくらい。安達的には大問題か。
アニメ化範囲はここまで。

5巻
安達としまむら5 (電撃文庫)

安達としまむら5 (電撃文庫)

 

夏休みに突入し、しまむらとやりたい事を書き記す安達。
その間に樽見しまむらとの距離を詰めていく。
そんな中、安達は偶然、樽見と共にお祭りを楽しむしまむらの姿を目にしてしまい……。

 

激情の5巻。
作中最大の盛り上がりを見せる夏休み編の前半です。
「夏休み中にしまむらとやりたいことリスト」を作るが、バイトと重なったり日和ったりで中々実行できない安達。これは映画最高の人生の見つけ方(The Bucket List)』の「棺桶に入るまでにやりたいことリスト」を彷彿とさせますね。安達、死ぬのか?

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対して、速攻でしまむらに祭りの約束を取り付ける樽見。それだけに飽き足らずしまむらをモデルに絵を描きたいと誘う。どうやら冬に再会してからずっと昔の写真を見て絵の練習をしていたらしい。ここで「ん?この女、もしかしてヤバい奴では?」と瞬時に警戒態勢に入るのは読者の誰もが通る道。
そして祭りの日、バイトの出店で祭りに来ていた安達は見つけてしまう。妹とヤシロ、そして知らない女の子と夏祭りを楽しむしまむらの姿を。気になってしまむらに電話をかける安達だが、堪えていたものが暴発する。
無事に死にましたね。安達の精神が。
有名な伝説のシーンです。まぁ実際読むと重い長台詞よりもそれをばっさり切るしまむらの刃の方が怖いです。子供の頃に観た呪怨よりも怖いかもしれん。
でも小説のページが重くなる感覚というのはそれだけ緊迫感のある文章が書かれているという事でもあり、質の高いテキストである事の証左と言えます。良い事なのです。
数日間、廃人と化していた安達は突如蘇り、棺桶リストを実行するために動き出す。この時の、何事も無かったかのように対応するしまむらが本当に怖い。本当に人間かと疑うレベルでこわい。遊星から来た物体なんちゃらなのではないかと猜疑心を抱くレベル。いやそれはヤシロの役回りなのですが。
このあたりの人の心が宿っているのか不安なしまむらさんの胸中は次巻で明かされます。それまでは戦々恐々としながら読む羽目になります。本当に恋愛小説かこれ?
合間に挟まれる日野と永藤が癒しですね。はたして安達としまむらがこのステージに到達する日はやって来るのでしょうか。
その後はなんやかんやあってプールへ行ったり、お泊りをしたり、しまむら妹とお風呂に入ったり、日野・永藤も交えて4人で遊んだりします。リストの消化は順調です。
その中でしまむら「安達はいろいろな人と関わった方がいい」という旨の助言を受けます。不安定な安達を心配してのことらしいです。この時の安達は弱々しいというか痛々しいというか、どこか自分を騙して行動しているように見えて辛いです。
そんなこんなでラストシーン。
しまむらの言う通りになんとか振舞っていた安達が、これは違うと、自分ではないと気付きます。しまむらの事が大好きだから自分にはこれが全てだからと、懸命に走り出す安達。
要はあれです。ラブストーリー定番の恋心を自覚する瞬間というやつです。
5巻は例の長台詞ばかり注目されますが、私はこのシーンが一番好きです。というか『安達としまむら』通してトップクラスに好きかもしれません。良いよね、頑張る女の子。

6巻
安達としまむら6 (電撃文庫)

安達としまむら6 (電撃文庫)

 

田舎で『友達』と触れ合いセンチメンタルになるしまむら
復活した途端、突拍子のない行動を連発する安達。
二人の想いが今、交わる。
かもしれない。

 

変転の6巻。
お盆休み、家族と田舎へ行くしまむら。古い『友達』や祖母との交流の中で、自身の心の内と向き合うことになります。
しまむら、ちゃんと人間だったね。
『友達』とは、子供の頃から田舎へ行く度に遊んでいた老犬のゴンです。犬かわいいもんね。キアヌ・リーヴスも後ろで頷いてるよ。

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会うたびに衰弱していくゴンに、胸を渦巻く暗い気持ちの正体が分からない。いや、気付かないふりをしています。
そしてここでしまむらのルーツも明かされます。しまむらはどうやら、中学時代にトゲを振り撒き、擦り減った結果、人間関係に偏りを持たないようになったみたいです。要は人付き合いに疲れたんでしょうね。まだ高校生なのに。
ゴンを通じて、安達と樽見への関わり方を思い返し、自身の中にある偏りを自覚していきます。どの方向に偏っていたのでしょう。言うまでも無いですね。
現実と向き合い、友情の偏りを認識し、祖母の優しさに触れて、そうして帰ってきたしまむらは少し成長していました。
対してしまむらが帰還したら即座に水着で特攻を仕掛ける安達。情緒も何もねえな。
ちょっとしたハプニングを通して、不器用にも走り続ける安達から好意を受け取るしまむら。ちなみに安達は誤爆したことに気付いていない(ここ重要)。
安達からの好意に気付いてからのしまむらは、完全に安達に傾きます。安達の悲しむ顔を見たくないがために樽見の誘いをきっぱりと断り、安達の喜ぶ顔が見たくて浴衣を出す。ラブなるコメディしてますね。
ここからがこの作品の最高潮。ラブコメの最高潮と言ったらあれです。あれ。
この辺は実際に読んでもらいたいですね。
どこかでピースが欠けていたら、順番が違っていたら辿り着けなかった結末。
甘美な雰囲気、明媚な情景、感情の錯綜、疾走感、何もかも素晴らしいです。血も飛び散りますし
読み終わったらとりあえず拍手してた。

7巻
安達としまむら7 (電撃文庫)

安達としまむら7 (電撃文庫)

  • 作者:入間 人間
  • 発売日: 2016/11/10
  • メディア: 文庫
 

付き合うこととなった安達としまむら

 

祝福の7巻。
実は、当時(2016年)何故か6巻で完結した気になっていて、8巻発売&アニメ化決定(2019年5月)までの間続きが出ていることに気付きませんでした。2019年の11月頃に8巻と合わせて読んだので実に3年半ぶりの『安達としまむら』摂取となりました。ほんと何で完結したと思ってたんだ……。
開幕から世界の全てに祝福されている気分で目覚める安達に笑った。
落ち着くために辞書を引き始める安達。夢じゃないか確かめるために早朝にも拘らず電話をかける安達。もう何もかもが面白い。完全に有頂天である。
そして、明日の自分に面倒を投げて告白を受け入れた昨日のしまむらは、今日のしまむらになっていた。
両者ともに恋人としての接し方が分からず、悩みに悩みます。ラブコメしてるね。百合作品では結構珍しんじゃないですか。
お弁当を作ったり、デートしたり、デコチューしたりブーメラン投げたり。甘々ですね。甘すぎて砂糖読んでるのかと思った
ただ安達の愛が重すぎるという問題もありました。日野・永藤と会話しただけで浮気判定という驚きの厳しさ。
お互いに好意の差異は実感しており、それが不穏にも感じる。安達はしまむらだけいればいいけど、しまむらは多数の中で安達といたい。恋人になってもどこかで瓦解してしまいそうな危うい関係で、見ていて不安です。
祝福とは必ずしも良い性質のものとは限らないと蒼穹のファフナーで学びました。どうなるんでしょうね。
そんな一冊でした。
あとは安達としまむらの運命についても触れられました。
卓球場で会わなかった世界、三日後に世界が滅びる世界、生まれた星の違う世界などifの世界が描かれ、そのどの世界でも二人は出会うというものです。
まさに「運命」ですね

8巻
安達としまむら8 (電撃文庫)

安達としまむら8 (電撃文庫)

  • 作者:入間 人間
  • 発売日: 2019/05/10
  • メディア: 文庫
 

二人で海外旅行へ出かける10年後の安達としまむら
しまむらは呼応するようにかつての修学旅行を思い出す。

 

旅路の8巻。
完結では無いですがエピローグが描かれました。
いきなり10年後です。社会人です。同棲しています。何が起きているのか理解が追いつきません。キングクリムゾンとかいうレベルではないです。
この先何が起きても安達としまむらが、少なくとも10年先は一緒にいるという事が確定しました。実質最終回らしいです。何を言っているのか分かりません
なんか海外旅行に行くらしく、それはいつかの修学旅行での約束を果たすためらしいです。
そんなわけで過去へ戻り、修学旅行編が始まりました。
修学旅行の準備段階では安達が面倒くさい彼女ムーブを思う存分披露しますが、修学旅行開始からはしまむら視点のみで進行していきます。
今回特徴的なのが、しまむらが安達の挙動を見て事あるごとに「かわいい」と感じているところです。これさらっと書かれてますけど結構重要な心理的変化だと思いまして。今までのしまむらなら「面白い」とか「嫌いじゃない」で済ましていたと思うんですよ。それが可愛いだの頬が緩むだの愛おしいだの……なんなの?
まぁ恋人という関係性を通じて心境の変化があったんでしょうね。相変わらず自覚して無いけど。
さて、問題の浴場ならぬ欲情シーン。別にしまむらの胸を見たいわけじゃないとか言ってた安達さんはどこへ消えた。しまむらの裸ガン見してて笑った。しまむらもこっそり見てねと言って身体をさらけ出す始末。修学旅行で何やってるんだこいつら
そんなこんなでイチャイチャし続けた結果、同じ班のパンチョに付き合ってる事がバレます。いや白状したと言うのが正しいけど。
このパンチョがまた良いキャラで、別に茶化すわけではなく応援してくれるんですよね。
そしてパンチョとの交流の中で、安達が自分にとってどういう存在なのかを気付かされます。むしろ今まで自覚してなかったんだ、となった。しまむらも相当面倒な女だと思う。
ついでにしまむらの容姿について安達と樽見以外から初めて言及されました。可愛い方とのことです。
旅行は続き、しまむらは濃霧の中で安達を見失い、疑似的に安達のいない世界を体験することになります。先が見えず身動きのとれない窮屈な世界。そんな中で安達と感動の再会。数分ぶりですが。
安達といればどこまでも一緒に歩いていける、そんな関係性を見つけたしまむら二人の関係性はここに盤石の答えを得ました
その後はホテルでいちゃついて修学旅行終了
時間は10年後に戻り……戻り?初めての二人きりの海外旅行を終えた大人な安達としまむら
時を経て確かな関係を築いた二人。じゃあ次はこの先の10年を見ていこうかと、二人は歩く。マジで最終回じゃん。でもまだ続くらしいです。
この巻をもって安達としまむらの間に渦巻いていた不安定な部分は払拭されました。割と、いやもんのすごく予想外です。
このあと何やるんでしょうね。樽見との決着は残っていますがもう樽見の入る隙は1ミクロンも空いていないと思います。
あとヤシロの役割が明確になりましたね。
ヤシロは言わば安達としまむらの観測者と言ったところでしょうか。
前巻で描写された数多の世界で、二人は必ず出会うということの証明ができる唯一の存在です。なぜなら、ヤシロは時間にも空間にもとらわれない超常の存在だから。言ってしまえばメタキャラ、入間人間の代弁者、そんなところだと思います。

 

9巻
安達としまむら9 (電撃文庫)

安達としまむら9 (電撃文庫)

  • 作者:入間 人間
  • 発売日: 2020/10/10
  • メディア: 文庫
 

二度目のクリスマス、日野と永藤オリジン、安達と島村。
そんな一冊。

 

幕間の9巻。
半分くらいは日野と永藤の起源エピソードで埋まっています。
短編集的と言いますか、たぶんアニメ化記念で出したものなんでしょうね。
正直8巻の続きを期待して読んだら肩透かしをくらいました。面白かったのでいいですけど。
安達としまむら的にはクリスマス二年目です。特筆するような出来事は起きませんが、二人の間にある好意の差異のすり合わせを行いました。しまむらは安達がいなくても生きていけるけど、でも今の関係は大切で。だから誤魔化さずに好きと伝える。こういうの大事だよね。
あとしまむらの中学時代が明かされました。今とは似ても似つかない刺々しさ。こういうところを見ると、根っこは安達と同じなのかもしれない。
そしてもう一つの安達と島村。安達母と島村母が邂逅を果たします。両者とも別の意味で大人げなくて面白いです。洋画でよく見るバディものの雰囲気を感じましたね。
メインとなる日野と永藤。二人の出会いから絆が固まるまでの話。
これなんですが、予想以上に重くて儚くて、ロマンチックでした
家柄を疎ましく思う日野が思春期特有の反抗心で家出を決行。永藤とお手伝いの江目さん同伴で。
その最中、母親と江目さんの関係を聞き、どこまでもついてくる永藤を見て、父親の心境を知ることで一つの答えに到達する。
永藤をぞんざいに扱ってる割に日野が抱く心情はかなり重かったね。熟年カップルの歴史を垣間見た。

安達について

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初期は超クール、他人に興味無し、それどころか世の中の全てに興味が無い氷結系美少女
しまむらに心の隙間をあけたが最後、閉じ込めていた未成熟の情緒は荒ぶり、挙動不審爆走少女へと変化する。
そんな安達桜という人間ですが、本質は人よりも少し早く現実と向き合ってしまっただけの女の子なのだと思います。
親からの愛情を満足に受け取れず、親しい友人もおらず、情緒が未完成のままに精神だけ成長してしまった結果、出来上がったのが初期の安達。
人よりも善意や悪意に敏感で、現実の非情さを理解し、だからこそ早々に心を塗り固めてしまった。心を閉じるのがもう少し遅ければ人並みに情緒を育めていたかもしれません。
しまむらと触れ合うことで独占欲を抱いたり、特別な関係を欲するようになりますが、こういう気持ちって誰もが抱くものだと思いまして。本来、複数の人間と関わり分散・緩和されるはずの感情がしまむら一人に集中した結果がしまむらへの好意なのでしょう。
童貞とも揶揄されますが、想いに振り回される姿は恋する乙女そのものだと思います。いや恋する乙女で間違いないんですけど。
性別問わず、恋に奔走する人間というのは言葉に詰まったり、空回りしたりするものなのではないでしょうか。そんな中でもめげず曲がらず一直線に走り続けるのが安達の魅力なのだと思います。
彼女のひたむきな爆走ぶりに胸を打たれ心を動かされるからこそ、私たちは安達を応援してしまうのでしょう。
あとなんか出っ張りが少ない体型らしいですけど胸はしまむらより大きいっぽい。

しまむらについて

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ゆるふわ、クール、ダウナー、達観、掴めそうでその実何が本質なのか分からない異様な人間、それが島村抱月
この難しいキャラを演じきった伊藤みっくは見事だった。
人畜無害の普通そうな少女に見えて人間への興味がかなり希薄とかいう怖い人間性の持ち主。
中学時代はそれなりに思春期をしていたらしく、世の中の全てに苛立っていたらしい。そうして擦り減り続けて出来上がったのが人間関係を平坦にして生きる女、しまむら
人付き合いに対する防御反応の末路として考えると、安達と本質は同じなのかもしれません。
ただしまむらの方が軽薄さは断然上で、基本的に友情はどこかで終わるものだと思って過ごしています。クラス替え後にお昼を食べるようになったクラスメイトの名前を全く覚えていないし、話もほとんど流しているという驚きの興味の無さ。
そんなしまむらでも、過去に対する哀愁や未来への不安は抱いているようで、そのあたりを安達との関係性を通じて乗り越えようと悩んだりもしています。人間らしい一面もあるようで良かったです。
ここまで無関心人間と評しておいてあれですが、安達に対してはどう見ても最初から興味津々です。信頼できない語り手というほどでも無いですが、しまむらは自分の気持ちを誤魔化している傾向があります。どう見ても好きなのに無関心みたいなふりをモノローグで繰り出してくるあたりが非常に厄介です。はーーーーー面倒くさ。
あと割とイタズラ好きみたいで、安達が慌てふためく様子を見るためにわざと意地悪な言動をとったりします。悪い女に惚れてしまったな安達よ。
まぁ基本的に他人への興味無い彼女だからこそ、安達にだけ見せる悪戯心や好意などの人らしい情感に魅力を感じるのかもしれません。
しまむらの事ロボットか何かと思ってない?

安達としまむらが描く百合

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百合とは何ぞや
そんな問題提起をするとたちまち紛争が発生するのでやめておきます。人は争いをやめられぬ生き物……。
私は百合が好きなのですが、いやもう少し詳しく言うと百合の中でもガールズラブの域にある作品が好きです。
恋愛感情とそれ以外は別のもの、少なくとも感じられる魅力は別物だと私は思っています。性的でない親密な関係は、ボーイズラブ界隈ではブロマンスと呼ばれ区別されるらしいですが、百合界隈では全て含めて呼称していて若干面倒ですね。なのではっきりとガールズラブと区分けしておきます。
さて、ガールズラブが描くものとは何でしょう。
下心の無いスキンシップ、同性ゆえの葛藤、友情から恋愛への変遷、単に美少女同士がくっつけばいい、などなど多岐に渡ります。中でも個人的に注目しているのは「距離の近さ」です。
男女となると、友情段階でも性を意識しなくてはいけませんし、スキンシップまでいけばもう男女の関係一直線です。女同士において手を繋いだり抱き合ったりなどは所詮友情の範疇であり、どうという事ではありません。これは大きな差であり、百合の強みでもあります。
では『安達としまむら』はどのようなラブを描いているのでしょうか。
結論から言って、『安達としまむら』が描くものは「距離の近さ」が織りなす特別な関係だと思っています。
まず性の問題については、作中で女同士が普通ではないということを自覚していますが、特に問題提起はしていないので省きます。
そして、この作品は基本的に感情の変化を事細かに描いています。安達は些細な独占欲から始まり、特別な感情の芽生え、友情から恋への変容。そしてしまむらは安達への薄い関心から明確な興味、友情の許容、特別な感情の芽生えと。お互いにズレながらも進んでいく感情の機微をおそろしく丁寧に描いています
特に何かしらのイベントを経て感情が移行するわけでもなく、本当に些細な日常の中でじわじわと変化・自覚していくのです。
このようなシームレスな感情の変化は、意外にも他の百合作品ではあまり見られません。
軽めの百合作品では当然恋愛の域に到達することはありませんし、行ってギャグ的な劣情描写が多いです。ガールズラブ作品でも最近は一目惚れや、好意が一気に恋愛感情へ飛ぶものが多く見られます。それはそれで好きですけどね、ジェンダーの問題とか面倒だし。
一応、感情の変化が丁寧なものでぱっと思いつく作品はGIRL FRIENDS桜trickあたりがありますか。あと短編集でそこそこ見ます。いや忘れてるだけで思ったよりたくさんあるかもしれん。他にあれば教えてください。
話を戻しまして、『安達としまむら』のラブの話です。
作中で安達は特別な関係を求めて熱烈なアプローチを行い、しまむらは多少訝しみながらも女同士だしまぁいいかと受け入れます。これが男女なら成立しません。安達は友情を育むための手段としてスキンシップに踏み切っているだけですし、しまむらもそう受け取っています。そしてこれが段々と肥大化した結果、ようやく恋愛感情へと行き着きます。
この辺、下手に描くと疑似恋愛、男性の代替、若気の至りとして冷めた目で見られてしまうこともあります。一番近い相手がこの時たまたま同性だっただけ、男を知らないだけだと。
しかし、『安達としまむら』はその偶然を否定します。時間の動きを大胆に描くことで、そして「運命」という概念を利用することで必然であることを強調しているのです。これこそ『安達としまむら』が持つ秀逸な点です。
10年後を描くことで高校生の頃に抱いた二人の想いが偽りのない確かなものだったと提示していますし、ifの世界を描くことで「運命」の出会いであった事を立証しています。
これほどまでに偶然を捻じ伏せ、不可逆性を示し、関係性を確立させた百合作品を私は他に知りません。
誰にも否定できない特別な関係の明示
これこそが『安達としまむら』が到達したガールズラブにおける一つの極致だと、私はそう感じるのです。

運命について

私は運命という概念が好きです。
ベートーベン交響曲第5番とかたまに聴くし、Fate/staynightは何度もプレイしてるし、ペルソナシリーズでは毎回フォルトゥナ作るし。
でもペルソナ3のフォーチュンは嫌いです。
あとホイール・オブ・フォーチュンも特に何も思うところはありません。
よく考えたら特に運命とか好きじゃないっぽいな。
それはそれとして、運命って何でしょうね。
Wikipedia曰く、

・人間の意志をこえて、人間に幸福や不幸を与える力のこと。あるいは、そうした力によってやってくる幸福や不幸、それの巡り合わせのこと。
・人生は天の命によって定められているとする思想に基づいて考えられている、人の意思をこえて身の上に起きる禍福。

・将来のなりゆき。

ja.wikipedia.org

らしいです。なんとなく言いたいことは分かります。
この概念は古代ギリシャから生まれており、哲学者達はロゴス(神)が定める真理を「運命」と呼びました。
そしてその思想は自然科学へ受け継がれ、量子力学の領分へと……なんの話してるんでしたっけ。

 

それにしてもあれですね。私達に降りかかる巡り合わせは、何が偶然で何が必然なのでしょう。
誰にも分かりません。
安達としまむら』では、ヤシロの存在によってそれは証明されます。
バナナが特定の成分で構成されることによってバナナたりうるように、世界が世界たりうる要素があるということらしく、
その要素の中に「安達桜と島村抱月は必ず出会う」というものがあるとヤシロは語ります。
つまるところ、世界の仕組上必ず起こる出来事。まさに必然という事でしょう。
量子論やらラプラスの悪魔やらの話が出てきそうな不穏な雰囲気になってきました。
またヤシロは、この世界(本編世界)が他の世界と異なる理由を、しまむらと自分との出会いがあるか否かだと言いました。ヤシロは一人しかおらず、自分がこの世界にいるのはこのしまむらがいたからだとも語り、それを総括して「うんめー」と呼称します。
安達としまむらの出会いが運命であり、しまむらとヤシロの出会いもまた運命である。そういう運命の輪で構成されたこの世界こそが、私達の見ている『安達としまむら』なのでしょう。
ロマンチックでいいですね、こういうの好きです。
じゃあ私がこんな長ったらしいブログを書いているのも運命なのでしょうか。ヤシロ、教えてくれ。

 

関係無いですけど、西洋哲学においてストア派という学派は運命を克服するための思想を説いていたらしいです。ディアボロみたいな奴らだな。

『Chito』

安達としまむら Blu-ray 1(特典なし)

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  • 発売日: 2020/12/02
  • メディア: Blu-ray
 

ブルーレイを買ってから特典小説が付いているという事に3週間くらい気付いていませんでした。
まさか大人な安達としまむらが再び読めると思っていなかったので僥倖でした。

 

舞台は安達としまむらが生きた時代から3700年後、ヤシロは地球ではないどこか遠い星でチトという人物と出会う。
スター・ウォーズかな?スター・ウォーズは遠い昔の話ですが。

メイン・タイトル (エピソード IV:新たなる希望)

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  • ジョン・ウィリアムス作品集
  • サウンドトラック
  • ¥153
  • provided courtesy of iTunes

ヤシロがチトに昔話を聞かせるという流れで舞台は3700年前に戻ります。
一緒に買い物をする安達としまむら
帰宅の遅い安達を待つしまむら
休日に部屋でくっついて過ごす二人。
もう何も言うこと無いですね。
一言申しますと、この話の中でしまむらは安達の帰宅を待つ間寝て過ごす事を拒むのですが、
安達としまむら』7巻にこんな一節があります。

ああ。
この安達との触れ合いがなにより尊くなって。
安らぎはひとときでいいと、早く思えるようになりたい。

 

"成った"な。

 

 

 

 

 

意気揚々と二次創作を上げて満足しているところに公式が突如『本物』を投下してくる。
そういう世界に私は生きている。

はじめまして

たぶん偶然このブログに流れ着く人の方が多いと思うので、挨拶をしておきたいと思います。挨拶は大事ですね。
はじめまして。
名前は特にありません。どなたか名付けてください。

(おわり)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


○読む必要の無い自己紹介
普段はツイッターを拠点にネットの海を漂っています。
ツイッターでは『現実世界にいる特定人物の経験をトレースした女子中学生型自立AI』という設定なので、中の人はいません。
ただ、ここではいるかもしれません。
そんな私ですが、とある理由によりふとブログを立ち上げてみました。
理由は二つあります。

 

一つは、実は私には使い切りの匿名で同人誌や各所の投稿サイトに小説を寄稿・アップロードするという趣味がありまして。
最近1年以上ぶりに小説を書いたのですが、想像以上に腕が鈍っていてとても参りました。
リハビリのためにも文章を書く習慣をつけたいなと思い立ったが故、ブログ開設に至ります。

 

もう一つは、ツイッターだけでは長文の感想を残す気が起きないこと。
私は創作物が大好きです。
漫画、アニメ、映画、ドラマ、小説、ゲームなど気になったものをひたすら貪ります。
当然、長ったらしい感想が脳内を駆け巡るため、それをどこかへアウトプットしようと思うのです。
しかし、私の方針的にツイッターはリアルタイムの感情を吐き出す場として使いたいというのがありまして、長文のツイートを大量に流すというのはどうも肌に合いません。
なので長文を垂れ流す場として、このブログを用意した所存です。

 

それとあとついでにもう一つ。
なんとなくツイッターを日誌として使っているところがあるので、長いものは長いものなりに、相応しい場所にまとめておきたいという気持ちもあるのかもしれません。

 

つまるところ、大きなメモ帳が欲しかっただけでしょうね。